日本の歴史がわかる本 古代-南北朝時代篇 新装新版 知的生きかた文庫

小和田哲男【著】

• 販売会社／発売会社: 三笠書房
• 発売年月日: 2010/12/21
• JAN: 9784837979128

商品レビュー

2015/02/23

縄文時代のことも弥生時代のことも「詳しい」記載があり、興味を持ってよめた。先史のことが詳しい本ってあまり読んだことがなかったから。
稲作が沖縄経由で伝わったなんてことを知った。
古代邪馬台国と高句麗（朝鮮）との交易関係にも興味を持つきっかけになった。

2014/10/23

小和田哲男さんという文学博士の書いた、日本の歴史の謎解き本。3冊完全版のシリーズの第一冊目にして、私的には2冊目はないな。と思った。理由は、学説的な視線からが多すぎて、真向から「研究課程」の印象が強い語り口だから。ただ、著者も言っているように、「学術研究の成果をただわかりやすく、かみくだいて叙述するという方法はとらない。本当はすざまじい論争となっているのに、教科書では決まりきった書き方をする。「なぜそうなるのか」を考えさせる叙述になっていない。私は読者と一緒になって考える通史をめざしたい。」といった断り書き付きだ。それにしても”わからない事実を、発掘した人骨や古墳や地層から採取した様々なものから、推測し、研究し、数々の新説が生まれてくる行程は、まさしく「歴史は浪漫」そのものだなと思った。この本は、日本列島にわたしたちの祖先は3万年前から住んでいた・・・から始まり、卑弥呼、聖徳太子、長屋王、藤原氏、北条政子、後醍醐天皇、足利尊氏の時代までを題材に紹介している。「良い国つくろう鎌倉幕府」と学生時代に覚えていたのも、実は1192年「ではない」といった調子。「日本の生い立ち」や「人物」や「出来事」を知ると、大切に残して欲しい建造物が増えてくる。新しい何かを求めるだけでなく、たまにはタイムスリップして、昔に目を向けることも、とても楽しい。