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災害ユートピア なぜそのとき特別な共同体が立ち上るのか
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災害ユートピア なぜそのとき特別な共同体が立ち上るのか

レベッカソルニット【著】, 高月園子【訳】

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災害ユートピア なぜそのとき特別な共同体が立ち上るのか

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 亜紀書房
発売年月日 2010/12/25
JAN 9784750510231

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商品レビュー

3.8

54件のお客様レビュー

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2024/07/10

 大災害、大事故あるいは巨大テロ。それらは、恐ろしく、悲惨で、痛ましい。けれどもそんな危機的状況においても、自らも不幸の中にありがながら、人は困っている人に手を差し伸べ、食事や寝場所を提供したり、助け合いの場を設けたりする。そうした絶望的な状況の中に、親密な連帯感が生まれポジティ...

 大災害、大事故あるいは巨大テロ。それらは、恐ろしく、悲惨で、痛ましい。けれどもそんな危機的状況においても、自らも不幸の中にありがながら、人は困っている人に手を差し伸べ、食事や寝場所を提供したり、助け合いの場を設けたりする。そうした絶望的な状況の中に、親密な連帯感が生まれポジティブな感情が生じる。著者は、サンフランシスコ地震(1906年)、ハリファックスでの大爆発事故(1917年)、メキシコシティ大地震(1985年)、9.11アメリカ同時多発テロ事件(2001年)及びニューオーリンズを襲ったハリケーンカトリーナ(2005年)、以上5つの事例を取り上げ、そうした事実の検証を試みる。    著者は、そうした普通の人びとが災害時に示す蘇生を ”パラダイス”と呼ぶのだが、その可能性を覆い隠し、妨げるものとして、権力の座にある少数派の行動とメディアの思い込みの二つを上げる。災害に遭遇した一般市民を、暴徒化するおそれがあるとかヒステリックな存在などと歪んで捉える。その最悪の例がニューオーリンズの事案で、警戒に当たっていた公権力が被災者を殺害するという事件まで起こってしまった。これらを批判する著者の舌鋒は実に鋭い。  各事案における災害時の現場における普通の人々の活動をいろいろ読むと、正に「連帯」が醸成され、一種のユートピアの場が生まれたように思われる。ただ、それが継続したものとして続けば良いのだが、場合によっては違う状況が生まれてしまうおそれがある。著者も紹介しているが、災害の起きている瞬間には利他主義が優勢だが、関東大震災のときのようにスケープゴートを血祭りにするようなこともあった訳だ。  災害の多い国日本に住んでいるだけに、パラダイスを日常へとつなげていくために必要なことは何なのか、暴動や略奪が起こってしまうかもといったパニック心理に陥らないためにはどうしたら良いのか、そうしたことを考えていく上で本書は大変参考になると思う。

Posted by ブクログ

2024/01/15

出版社(亜紀書房) https://www.akishobo.com/book/detail.html?id=467 内容紹介、目次 宮本匠(2012)「津波後は旅の者に満たされる」 ―― 大文字の復興と小文字の復興(SYNODOS)で紹介。 https://synodos.j...

出版社(亜紀書房) https://www.akishobo.com/book/detail.html?id=467 内容紹介、目次 宮本匠(2012)「津波後は旅の者に満たされる」 ―― 大文字の復興と小文字の復興(SYNODOS)で紹介。 https://synodos.jp/opinion/society/2457/

Posted by ブクログ

2021/02/24
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

『困ったときはお互い様』という精神で自然に助け合うことができるのは 本当に尊いことだし、性善説を唱えたくもなった。 反面、『エリートパニック』により、被害者が犯罪者とみなされて悲劇が起こる過程が 正直腹立たしくなるものの、人間というのはそんなものだろうとも思わされる。 日本はその点自衛隊の方々が災害派遣で現場を取り仕切ってくださることもあり 混乱が少ない印象がある。 実際震災やコロナ禍において、自然に助け合っている面もあれば デマに踊らされてパニックを起こし、無意味もしくは転売の為の買い占めが起きたりもして 日本だけが特別道徳的な民族かと言う訳でもないだろう。 助けてあげればつけあがって負んぶに抱っこになる人もいるし そうなると相互扶助ではなくパラサイトになってしまうわけで。 避難所で自分が持ち出さなかった物資を持っている人に 「わけてくれ」と言い、断られると「冷たい」と詰るようなパターンもある。 所謂火事場泥棒もあるし、盲目的に他人を信じて良いとは言えないが それでも災害が起きたとき自然発生する『ユートピア』には、傍から見ていてもほっとする。

Posted by ブクログ