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災害ユートピア なぜそのとき特別な共同体が立ち上るのか
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 亜紀書房 |
| 発売年月日 | 2010/12/25 |
| JAN | 9784750510231 |
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災害ユートピア
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商品レビュー
3.7
55件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
災害ユートピア ―なぜそのとき特別な共同体が立ち上るのか ”大災害の後の一時期に現れる、お互いに助け合う柔軟で思いやりに満ちたコミュニティ”を指して、著者は”災害ユートピア”という名称を与えています。 竹蔵は、阪神淡路大震災や今回の東北大震災の混乱の中で、積極的に知らない人・困っている人にも自然と声をかけている自分を発見しましたし、多くの方が同じように対応しているのを見ました。世界中のマスメディアは、震災にあたっての日本人の思いやりに満ちた様々な行いを、日本人の特性として報道しました。しかし、本書は、民族性にかかわらず、助け合い・思いやるコミュニティが生まれるのだということを、サンフランシスコ地震やメキシコシティ地震、911のニューヨークや暴風雨カトリーナによる風水害の場合を例にして説いています。 ”災害ユートピア”は何故出現するのか?という問いに対しては、人はもともと他利的であるけれど、それが現代の社会では抑圧されていて、災害時に社会の様々な規制や規則が機能しなくなるため、生き残るために本来の人の持つ特性が表れるのだと説明しています。(全ての人がそうではないようですが・・・) そして、災害時には官僚的なヒエラルキーを遵守する組織は機能せず、分散型で自発的な組織が有効であることも説いています。(東北大震災にも”政府は金は出すが決めるのは住民自身”といった適用可能な考え方だと思いますが・・・) 逆に、官僚組織のエリートや政治家などの権力を持つ人々は、災害時にその権力を維持することが出来なくなることを恐れてパニックとなり、多くの悪影響を与える可能性があることも指摘しています。暴風雨カトリーナの災害の時に、少なからぬ黒人の方々が、災害そのものではなく、暴動の噂を信じた軍や警察・自警団などに殺されてしまった事例は、関東大震災の際に朝鮮の方々がデマによって殺されてしまったという過去を持つ日本人として考えさせられるものでした。 惜しむらくは、全体的に左寄りの思想が色濃いため、もっと学術的な内容を期待していた竹蔵としては、内容自体のクレディビリティを差し引かざるを得なかった点です。 とはいえ、”日本人の特質”と賛美された、危急時にもパニックを起こさず助け合うという行動が、多くの人の共通の特質らしいということを学べたことは大きな収穫でした。 多くの方に読んで、考えて頂きたい本だと思います。 竹蔵
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本当にここまでの文量を割く必要があったのかと思わせる内容の薄さだった。とにかく冗長であり、ころころと話も変わる。むずかしく書いてあるわけでもないのに、とても読みづらい。著者はひたすら思いつきで書き殴り、一切の推敲を放棄しているのでは、と疑いたくなる。 また、全体的に雑な記述が目...
本当にここまでの文量を割く必要があったのかと思わせる内容の薄さだった。とにかく冗長であり、ころころと話も変わる。むずかしく書いてあるわけでもないのに、とても読みづらい。著者はひたすら思いつきで書き殴り、一切の推敲を放棄しているのでは、と疑いたくなる。 また、全体的に雑な記述が目立つ。 「(関東大震災では)約六千人もの朝鮮人もしくは朝鮮人に間違えられた人々が、何人かの社会主義者とともに自警団員により殺された。こういった人々が軍や警察に守られた例もあったが、結託した当局が殺人を指揮したり、社会の中で嫌われているグループを壊滅させるのに都合のいい噂を煽ったケースもあった。」 関東大震災での朝鮮人虐殺の被害者数は明確ではない、ということを差し置いても、六千人説はかなり信憑性の低い数字である。大地震で混乱を極めた直後に六千人も殺すほうが大変そうだ。 ただ、この一節の文意において被害者数は重要ではない。問題は「朝鮮人虐殺」と「社会の中で嫌われているグループの壊滅」が、六千人という数字により括られているように読めてしまうことである。言うまでもなく、このふたつは別の現象、過程、動機で成されたものだ。 どうやら著者は権力に対する反発があるようで、それは全編を通じて一貫している。被災時に助け合う善良な市民と、それを打ち砕く憎き権力者たち。これが本書の一貫した態度である。 そのスタンスはよいとしても(幼稚に見えるが)、それは上記のような雑な解像度の文章によって表されているので、どうにも説得力がない。 過去の知識人や哲学者たちも引用されるが、それらの扱いも適当である。たぶん、wikiで調べて自分の主張に都合のいい言葉だけを取り繕っただけだと思う。
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大災害、大事故あるいは巨大テロ。それらは、恐ろしく、悲惨で、痛ましい。けれどもそんな危機的状況においても、自らも不幸の中にありがながら、人は困っている人に手を差し伸べ、食事や寝場所を提供したり、助け合いの場を設けたりする。そうした絶望的な状況の中に、親密な連帯感が生まれポジティ...
大災害、大事故あるいは巨大テロ。それらは、恐ろしく、悲惨で、痛ましい。けれどもそんな危機的状況においても、自らも不幸の中にありがながら、人は困っている人に手を差し伸べ、食事や寝場所を提供したり、助け合いの場を設けたりする。そうした絶望的な状況の中に、親密な連帯感が生まれポジティブな感情が生じる。著者は、サンフランシスコ地震(1906年)、ハリファックスでの大爆発事故(1917年)、メキシコシティ大地震(1985年)、9.11アメリカ同時多発テロ事件(2001年)及びニューオーリンズを襲ったハリケーンカトリーナ(2005年)、以上5つの事例を取り上げ、そうした事実の検証を試みる。 著者は、そうした普通の人びとが災害時に示す蘇生を ”パラダイス”と呼ぶのだが、その可能性を覆い隠し、妨げるものとして、権力の座にある少数派の行動とメディアの思い込みの二つを上げる。災害に遭遇した一般市民を、暴徒化するおそれがあるとかヒステリックな存在などと歪んで捉える。その最悪の例がニューオーリンズの事案で、警戒に当たっていた公権力が被災者を殺害するという事件まで起こってしまった。これらを批判する著者の舌鋒は実に鋭い。 各事案における災害時の現場における普通の人々の活動をいろいろ読むと、正に「連帯」が醸成され、一種のユートピアの場が生まれたように思われる。ただ、それが継続したものとして続けば良いのだが、場合によっては違う状況が生まれてしまうおそれがある。著者も紹介しているが、災害の起きている瞬間には利他主義が優勢だが、関東大震災のときのようにスケープゴートを血祭りにするようなこともあった訳だ。 災害の多い国日本に住んでいるだけに、パラダイスを日常へとつなげていくために必要なことは何なのか、暴動や略奪が起こってしまうかもといったパニック心理に陥らないためにはどうしたら良いのか、そうしたことを考えていく上で本書は大変参考になると思う。
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