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夢は枯れ野をかけめぐる 中公文庫
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 中央公論新社 |
| 発売年月日 | 2010/12/17 |
| JAN | 9784122054097 |

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夢は枯れ野をかけめぐる
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商品レビュー
3.3
17件のお客様レビュー
長年勤めた百貨店を早期退職し、現在失業中の身にある四八歳の羽村祐太は、高校卒業三十周年記念の同窓会に行った際、同級生だった加藤理都子から奇妙な依頼を受ける。具体的なことには言葉を濁す理都子の依頼を試しに一回やってみると答えた羽村のもとに持ち込まれたのは、大量の分別されていないゴ...
長年勤めた百貨店を早期退職し、現在失業中の身にある四八歳の羽村祐太は、高校卒業三十周年記念の同窓会に行った際、同級生だった加藤理都子から奇妙な依頼を受ける。具体的なことには言葉を濁す理都子の依頼を試しに一回やってみると答えた羽村のもとに持ち込まれたのは、大量の分別されていないゴミだった。このゴミを分別して捨てて欲しい、と理都子は言うのだが、いったい、何のために。 ということで本作は、西澤作品の中でも私の偏愛している一作。つまりは何度目かの再読です。かつては優秀なデパートマンで、現在は(自ら望んだ形ではあるものの)無職という立場にある羽村の周囲を取り巻く人間関係の中に、様々な謎が散りばめられている、という連作集になっています。『老い』という生きている限り誰にも訪れる切実な問題を扱いながら、決して湿っぽくはならず、素っ気なささえも感じるまなざしで紡がれる文章が大変、魅力的な一冊です。 これはネタバレになるので具体的なタイトルは伏せますが、ラストは西澤保彦さんの代表作のひとつでもある別作品と重なり合う印象も抱きました。最後にひとすじの『愛』の言葉が落とされるとともに幕が閉じる。忘れがたい余韻が素敵な作品です。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
良かったです。世界観が。 西澤保彦初めて読みましたが、全く気負わずに文章を書く人ですね。変に洒落た言い回しとかほとんどなく、こちらも気が散ることもなく構えずに読めます。 同一の主人公の周囲で起こる短編集。 ライトミステリに分類されるのでしょうか、日常的な小さなミステリが仕込まれてますが、大きなテーマは「老い」とか「死」とかです。 主人公は早期退社して再就職先を探す48歳独身。生い立ちも不幸の部類に入るし、現在天涯孤独で、お先真っ暗なはずだけど、小説には不思議と絶望感がありません。 むしろ近所の人との何気ない会話とか、人との出会いなどもあって、心が温まります。 登場人物たちはそれぞれそれなりに不幸です。周囲に痴呆の老人も居るし、老人は死ぬし、彼らも歳を取ります。各短編も決してハッピーエンドではありません。 なのに、何故、こうも読後感が良いのか。 地味な小説ですし、傑作ではないかもしれないけど、ほっこりします。 人の繋がりっていいなと思えます。
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ミステリの印象が強かっただけに、こうした叙情的なオムニバスはまた違った側面が楽しめていい。それでも切れ味はミステリさながらだし、それでいて恋愛要素も強い。満足感のある一冊。
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