- 中古
- 書籍
- 新書
警察の誕生 集英社新書
定価 ¥770
660円 定価より110円(14%)おトク
獲得ポイント6P
在庫なし
発送時期 1~5日以内に発送
商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 集英社 |
発売年月日 | 2010/12/22 |
JAN | 9784087205718 |
- 書籍
- 新書
警察の誕生
商品が入荷した店舗:0店
店頭で購入可能な商品の入荷情報となります
ご来店の際には売り切れの場合もございます
お客様宅への発送や電話でのお取り置き・お取り寄せは行っておりません
警察の誕生
¥660
在庫なし
商品レビュー
3.8
4件のお客様レビュー
[ 内容 ] 警察の歴史をひもとくとき、今日のようなシステムが整うに到るまでには、その道筋は一筋縄ではいかなかった。 そこには長い歴史が存在する。 ヨーロッパにおける警察組織の発達過程は、王権や教会、都市といった様々な権力機構と不可分の関係にある。 ヨーロッパ王朝史研究を専門とす...
[ 内容 ] 警察の歴史をひもとくとき、今日のようなシステムが整うに到るまでには、その道筋は一筋縄ではいかなかった。 そこには長い歴史が存在する。 ヨーロッパにおける警察組織の発達過程は、王権や教会、都市といった様々な権力機構と不可分の関係にある。 ヨーロッパ王朝史研究を専門とする著者が、各時代の独特な捜査法を紹介しつつ、ヨーロッパで近代警察が誕生するまでの背景、更には警察史を通じて見えてくる「新しいヨーロッパ史」を描き出す。 [ 目次 ] 序章 江戸の「警察」組織 第1章 古代ローマ「警察」制度 第2章 中世の「警察」制度 第3章 中世の都市の発展 第4章 嫌われるウィーン市警備隊 第5章 パリ「警察」の成立 第6章 警察大改革前のイギリスの旧警察 第7章 「ありがたき警察」と警察国家 最終章 近代警察の誕生 [ 問題提起 ] [ 結論 ] [ コメント ] [ 読了した日 ]
Posted by
「近代警察の誕生」までを、発生したヨーロッパの歴史を紐解く。エピソードが非常に面白い。 近代警察以前は、警察権力は行政・司法・政治(公安)が一体になり、かつ無給で、自治と雇われによる腐敗の間をさまよっていたようだ。 ここでは言及されない非ヨーロッパ、たとえばイスラムなどでの警察組...
「近代警察の誕生」までを、発生したヨーロッパの歴史を紐解く。エピソードが非常に面白い。 近代警察以前は、警察権力は行政・司法・政治(公安)が一体になり、かつ無給で、自治と雇われによる腐敗の間をさまよっていたようだ。 ここでは言及されない非ヨーロッパ、たとえばイスラムなどでの警察組織の歴史などにも興味が出てきた。
Posted by
警察の歴史を追いながら、近代ヨーロッパ成立までのからくりを探るという、野心的な一冊。古くは古代ローマから中世、近代ヨーロッパまで、各国の警察を巡って繰り広げられるストーリーは、人間の本質をさまざまな視点から浮き彫りにしており、非常に読み応えがある。 ◆本書の目次 序章:江戸の「...
警察の歴史を追いながら、近代ヨーロッパ成立までのからくりを探るという、野心的な一冊。古くは古代ローマから中世、近代ヨーロッパまで、各国の警察を巡って繰り広げられるストーリーは、人間の本質をさまざまな視点から浮き彫りにしており、非常に読み応えがある。 ◆本書の目次 序章:江戸の「警察」組織 第一章:古代ローマ「警察」制度 第二章:中世の「警察」制度 第三章:中世の都市の発展 第四章:嫌われるウィーン市警備隊 第五章:パリ「警察」の成立 第六章:警察大改革前のイギリス旧警察 第七章:「ありがたき」警察 最終章:近代警察の誕生 本書は、著者の立ち位置が一風変わっている。さながら”お喋りなナビゲーター”といったところだろうか。警察という堅苦しいテーマの話が、すんなりと頭に入っているのも、この著者のキャラクターによるところが大きい。また、各章のねらいが前章の終わり付近に明記されていることも、本書を読みやすくしている。もしやと思い、著者の前作『ハプスブルク帝国の情報メディア革命』までさかのぼり、”あとがき”を見てみると、やはりある。本書の予告めいたものが明記されており、「人は自由を追い求めて遂に警察国家を作り上げた」というドストエフスキーの言葉が紹介されているのだ。 なるほど、「警察」について考えるということは、すなわち「自由」について考えることなのである。各国の歴史を追う中で最も印象的だったのは、「民衆が勝ち取った自治は、多くの場合、民衆自身の手によって投げ出される運命にある」ということだ。警察のない自由を追い求めていくと、必ず不自由に陥るという、不思議なパラドックスがそこには成立している。規制とは、自由にとって必要悪な存在なのである。 自由と規制、このやじろべえのような両者の均衡点は、近代イギリスにおいて、ある種の結実を迎える。「自由と規制の境界線を、あいまいにする」ことが生み出した、社会的受容によってである。しかし著者はこの均衡点も、現代における”相互作用の均質化崩壊”により、制度疲労をおこしていると警鐘を鳴らす。しかし、いつの時代、どこの国においても、大切なのは個々人の在り方ということになってくるだろう。つまり、我々自身が規制の輪郭を明確に認識し、その中の自由を十分に謳歌する、ということである。 一点気になったのが、冒頭の切り出しで紹介される「江戸の岡っ引き事情」が、全体にどのように寄与しているのか、さっぱり分からなかったことである。著者自身も、自由を謳歌してしまったということなのだろうか。それでも、著者の次回作は非常に楽しみである。
Posted by