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近代日本と「高等遊民」 社会問題化する知識青年層
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 吉川弘文館 |
発売年月日 | 2010/12/10 |
JAN | 9784642037990 |
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近代日本と「高等遊民」
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明治末から昭和初期の近代日本における「高等遊民」問題の発生とその歴史的意味を、問題化の過程と政府世論の対応、そして実際の「高等遊民」の事例を検討することで明らかにしている。高等遊民問題を体系的に扱った研究書として無二のものである。 現代において発生しているニート、フリーター、高学...
明治末から昭和初期の近代日本における「高等遊民」問題の発生とその歴史的意味を、問題化の過程と政府世論の対応、そして実際の「高等遊民」の事例を検討することで明らかにしている。高等遊民問題を体系的に扱った研究書として無二のものである。 現代において発生しているニート、フリーター、高学歴ワーキングプア等の問題を考えるうえでも示唆が得られる。高等遊民解消の方策として、独立自営論(起業論)や地方回帰(帰農)が提起されていたというのも、いつの時代も変わらないのだなと感じた。また、高等遊民は「危険思想」の担い手になりうるものとして警戒されていたが、実際「左」だけでなく「右」の思想運動の担い手となっている例もあるということで、これも現代の「ネトウヨ」等とも通じる気がして興味深く感じた。 戦前の高等遊民問題は、戦争により、彼らが「適切」に国家に位置づけられる状況の出現によって解決したということだったが、高等教育を受けた人々をどう社会に位置づけるかということの重要性を感じた。 ただ、高等遊民問題の背景には、不況による失業問題等があり、また、高等遊民の実態がわかる史料が限られているということもあり、高等遊民という切り口にどこまで有効性があるのかという点は少し気になった。また、結論部分で、高等遊民問題を近代社会に必然的な歴史的現象と論じているが、それまでの実証部分からちょっと飛躍があるように感じた。
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