エチュード 碓氷弘一シリーズ

今野敏【著】

• 販売会社／発売会社: 中央公論新社
• 発売年月日: 2010/11/25
• JAN: 9784120041747

商品レビュー

2024/05/11

シリーズ4作目にしてようやく碓氷弘一が主人公と感じられる作品だった。
これまでの外見のみの描写（中年太り、頭髪薄め）から
刑事でいることにどっぷり浸かりつつも
家族のことを気にかける、どこにでもいそうな、
ちょっと冴えないけど芯のある男
という印象がわたしの中に加わった。
その碓氷が今回は美しい心理捜査官と共に
犯人を追い詰めて行く。

連続して起こる、大勢の人が集まった場所での殺傷事件。犯人はどんな人物なのか、興味を引かれ一気読み。

似たような事件が三件続くので、同じような繰り返し表現に前半は少しもたついた感はあったものの、
後半は捜査官紗英と犯人の心理戦がおもしろかった。
プロファイリングってこんなに当たるものなの？と
思わないでもないが、そうなんでしょうね。

ラスト近くで思わず敬礼してしまったのはわたしだけでしょうか？
わたしだけでしょうね。。

2023/01/12

碓氷弘一シリーズの4作目で、この人は直接的な主人公じゃなんだって云うのがようやく理解できてきた。この作品の主役は心理捜捜査官の藤森紗英。ちょっと都合よ過ぎる気もするが巧妙な犯人のトリックを暴き、的確なプロファイリングで犯人を絞っていく。なかなか面白かった。5年半前にテレ朝系の2時間ドラマになってるのね。知らなかった。ユースケに相武紗季か、なるほど

2022/05/01

渋谷・新宿で発生した連続通り魔殺人事件。なぜか誤認逮捕が繰り返される事態を解明すべく警察庁から送り込まれたのは、心理調査官・藤森紗英だった。苦手な美人と組まされる羽目になった碓氷警部補は戸惑うが、紗英の助言によって、巧妙な「犯人すり替え」のトリックが潜んでいることがわかる。はたしてこの異色コンビは真犯人を探し出し、惨事を食い止めることができるのか。警察小説の第一人者が贈る「碓氷弘一シリーズ」第四弾。