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中学生までに読んでおきたい日本文学(1) 悪人の物語
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | あすなろ書房 |
発売年月日 | 2010/11/12 |
JAN | 9784751526217 |
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中学生までに読んでおきたい日本文学(1)
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中学生までに読んでおきたい日本文学(1)
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商品レビュー
3.9
11件のお客様レビュー
あとがきとしての編者の解説を読んで、お腹いっぱい! になって読んだ気になってしまった。 中学生までに読んでおきたい日本文学 とあるが 高校生ぐらいで読めば良いと思う。 小6で読むのは早いのではと思う。 少年少女世界文学全集的なものを読んでからでしょう。 そういう意味では、副...
あとがきとしての編者の解説を読んで、お腹いっぱい! になって読んだ気になってしまった。 中学生までに読んでおきたい日本文学 とあるが 高校生ぐらいで読めば良いと思う。 小6で読むのは早いのではと思う。 少年少女世界文学全集的なものを読んでからでしょう。 そういう意味では、副題を意識するなら⭐️⭐️が相当か。 それを外せば⭐️⭐️⭐️かなあ。 本書でカインとアベルの話を思い出した。 殺人者が救われて、殺された弟は犬死の様な話と記憶している。
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中学生でも読めるように訳注や解説が細かくついています。 悪人というより、悪漢のような話も。 【山村暮鳥「囈語」】 前半に悪い行為、後半に柔らかい言葉とを組み合わせて作られた詩。 「窃盗金魚 詐欺更紗 殺人ちうりつぷ」 という感じ。 【森銑三「昼日中/老賊譚」】 昼日中/見事な...
中学生でも読めるように訳注や解説が細かくついています。 悪人というより、悪漢のような話も。 【山村暮鳥「囈語」】 前半に悪い行為、後半に柔らかい言葉とを組み合わせて作られた詩。 「窃盗金魚 詐欺更紗 殺人ちうりつぷ」 という感じ。 【森銑三「昼日中/老賊譚」】 昼日中/見事な泥棒の口車に乗ってしまってしてやられたご亭主。泥棒にはいろいろな手口がありますね。 老賊譚/人の道を守る老盗賊が、殺しも厭わない若い盗賊を懲らしめる話。肝が座って遊び心もある老盗賊の鮮やかなやり口。鬼平犯科帳にありそうなタイプのお話。 【芥川龍之介「鼠小僧次郎吉」】 枕探しのこそ泥が捕まったら。「おれはこんな大仕事をやったんでい」と口からでまかせ。捉えた人たちは、かのねずみ小僧か?!とただのこそ泥と思っていたときよりも待遇が良くなる。人はなぜ大犯罪人のほうが偉いと思うのだろう?そんなの捕まったら獄門になるのにペラペラ嘘つきやがって。…と、ホンモノが忠告したらあっさり虚言を白状するこそ泥でした。 【宮沢賢治「毒もみの好きな署長さん」】 毒もみとは、川に毒を流して根こそぎ魚を殺して捕まえることで、絶対に禁止されている行為。現実で言えば人間に対する無差別殺人のような位置づけだろう。警察はこの毒もみ犯人を捕まえる立場なのだが、その一番のトップの署長さんこそが毒もみに魅せられた連続犯人だった。 【中野好夫「悪人礼賛」】 善意の善人は本当に困る。何をしてくるかわからないし、迷惑でもありがたがらなければいけない。 それに比べれば悪人のほうが彼らの理論のうえで行動して筋道が通っているから付き合いやすい。 …というエッセイ。まあ悪人のほうが行動や考えに筋がとってわかりやすい、というのは分からんでもないが、それは悪人ではなく悪漢であり、悪人が身近にいたらやっぱり困るだと思うんだ。 【野口冨士男「少女」】 復員した恭介はなんとなく大富豪の娘の ゆたか を誘拐して連れ歩いている。最初は身代金目的も合ったが、だんだんこの逃亡生活が続く限り続けてみようという気持ちになっている。そして誘拐されている ゆたか も諾々として恭介についていっている。彼女にとって、自分を顧みない家族より、自分だけを見てくれた誘拐犯のほうが親しみを感じたのだ。 【色川武大「善人ハム」】 肉屋の善さんは、戦時中にしてしまった残虐行為をずっと背負って生き続けた。そしてなにもしないという生き方を選んだ。自分の悪を背負って人間はどうやって生きていくのか。 【菊池寛「ある抗議書」】 姉夫婦を強盗に惨殺された弟が司法大臣に宛てた抗議文。 強盗犯はつかまり死刑になった。だが獄中でキリスト教に入信して、心安らかに処刑台にあがり、その見事な最期は獄舎たちも感服するくらいだったという。 だが我々被害者家族は?犯人は直接殺した人間だけでなくその周辺の人間の心も殺したのだ。それなのに一人で心の安らぎを得て、刑罰を与える司法の人間たちも感服するとは、それなら自分達はこの心をどこに持ってゆけばいいのでしょうか。 【小泉八雲「停車場で」】 警官を刺殺して逃げた犯人が捕まった。 担当の警察官は、被害者警官の妻を犯人に合わせる。妻ははっきりと犯人の情に訴え、犯人は心からの涙を流した。 ==ちょうど「ある抗議書」への別の回答になっているような短編ですね。 【吉村昭「見えない橋」】 これはとっても現実的な匂いのするお話。 出所した犯罪者を社会に戻すための手伝いをする保護会に身を置く清川は、君塚という男の身柄を引き受けることになった。君塚は69歳で36回服役を繰り返しているという。この異常な服役回数は、君塚にとって娑婆よりも刑務所のほうが居心地が良くなっているということだ。だが癌が見つかって獄死するのは嫌だ、もう刑務所に戻るような真似は絶対にしないと決意したという。 君塚のような男は危ない。清川は近くに遠くに君塚を見守る。君塚は徐々に教会に居場所を見出した。刑務所でしか暮らせないような人間でも社会で普通の人々に認めてもらうことができるのだった。 【柳田国男「山に埋もれたる人生ある事」】 二つの一家心中と生き残った者のその後。「我々が空想で描いてみる世界よりも、隠れた現実のほうが遥かに物深い」
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あすなろ書店の中学生までに読んでおきたい日本文学 ①〜⑩。 凄い企画! 今から再度中学生を繰り返すつもりで全巻制覇を目指す。 注釈・読み仮名は痒いところに手が届き、デザイン・装丁全てに力が入っている。
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