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里修験の研究 復刻版
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里修験の研究 復刻版

宮本袈裟雄(著者)

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里修験の研究 復刻版

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 地方小出版流通センター
発売年月日 2010/10/01
JAN 9784872946413

里修験の研究 復刻版

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2022/02/13

奈良に住んでいると、案外街中にある寺社の行事で山伏(修験者)を見かけることが多い。 ああいう人は(すみません)奥深い山の中を駆け回ったりして厳しい修行に励んでいるとなぜか思い込んでいたが、本当のところはどうなんだろうと思い、読んでみた。 本書は1984年(昭和59年)に吉川弘文...

奈良に住んでいると、案外街中にある寺社の行事で山伏(修験者)を見かけることが多い。 ああいう人は(すみません)奥深い山の中を駆け回ったりして厳しい修行に励んでいるとなぜか思い込んでいたが、本当のところはどうなんだろうと思い、読んでみた。 本書は1984年(昭和59年)に吉川弘文館から刊行された『里修験の研究』を写真版で覆刻したもので、解題は『里修験の研究 続』に所収の西村敏也「宮本袈裟雄の「里修験論」を検証する」を参照してほしいということが標題紙裏註記にある。  序論によれば、修験道は4つの類型に分類されるようだ。山岳に籠る形、聖のように廻国する形、御師のように山岳と広域の民衆を信仰的に繋ぐ形、そしてムラなどの里に定着して地域の宗教へも影響する形のようだ。 本書では4番目の「里修験」に着目し、各地の事例を取り上げて検討している。 本当に地域によってさまざまな形態があるのだな、と感心する。 第二部第三章の千葉県における出羽三山信仰を扱った部分が面白かった。男女とも年代によって参詣する場所は参加する講が異なることなどが紹介されている。 近世では子育てが終わった50代から60代の女性が観音に参詣し、「観音講」を組織することなどは初めて知った。男性も若い部屋住みと呼ばれる独立前の成人がお伊勢参り、壮年期に出羽三山参りをしていたというのも初めて知った。昭和50年代でも地域によってはまだ行われていたらしい。そういえば観音さまはあちこちのお寺に必ずあり、厄除けと結びついているような気がする。(最近行った信貴山中の十一面観音を祀ったお堂では貧乏神除けの神仏などと一緒にコロナ除けという貼り紙があった。) 第二部第二章飯綱信仰についても興味深いものがあった。関東から中国地方にかけて広範囲に分布していたこと、戸隠飯綱神社との関係性がある場合と無関係な場合があること、憑き物として語られることもあること、稲荷信仰へと変遷していく事例もあることなどが紹介されている。 第一部第四章佐渡の里修験を扱った項目では、明治以降に衰退した原因の一つに天理教や御嶽教といった新興宗教の布教活動があるという見解があったのも興味を惹かれた。民間宗教においても近代にはさまざまな選択肢が個人に対して提示されるようになったのかなと感じた。 結構難しかったので、序論や第一章の研究史に示された本を併せて読まないと良くわからない部分があるようだ。まだ全部は見ていないので、機会をみて少しずつ読んでみたいと思った。  

Posted by ブクログ

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