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佛像と私 二十一人の心の旅
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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 世界文化社
発売年月日 2010/10/21
JAN 9784418102303

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2010/12/09

日本人だから感じられる“心の機微(きび)”ってありますよね。第1版が1994年に出た『佛像と私 二十一人の心の旅』という本があるのですが、こちらは日本文化の薫りが凝縮された本で、写真や行間からそのほのかな“何か”を感じられる1冊なのです(手前味噌ですが…笑)。 今回はこちらから...

日本人だから感じられる“心の機微(きび)”ってありますよね。第1版が1994年に出た『佛像と私 二十一人の心の旅』という本があるのですが、こちらは日本文化の薫りが凝縮された本で、写真や行間からそのほのかな“何か”を感じられる1冊なのです(手前味噌ですが…笑)。 今回はこちらから瀬戸内寂聴さんの文章をお届けするのですが、ほかに井上靖さん、陳舜臣さん、円地文子さん、大岡信さん、白洲正子さんら、日本を代表する文化人が言葉を紡いでいらっしゃいます。その対象は、仏像。気が遠くなるほど長い時間をかけて愛され、大切に守られてきたそれらに、かの文化人はどのように思いを巡らせるのか、ぜひご一読ください。  * * * 20年ほど前になるのだろうか、未だ宝蔵庫の出来ていない六波羅蜜寺(ろくはらみつじ)の暗い本堂の片隅(かたすみ)に立っていられた空也上人像をはじめて拝したのであった。 やせた臑(すね)を出して短い粗末な衣をまとい、鹿(しか)の角の杖(つえ)をつき、胸から鉦(しょう)をさげ右手に撞木(しゅもく)をもった僧形(そうぎょう)は、乞食(こつじき)坊主というスタイルである。それだけなら格別のことはないがその僧の口から六体の小さな仏さまが並んで一列にとび出しているのである。 なんとも異様なその姿に強いショックを受けてしまった。それがはじめて見た空也上人像であった。よく見ると、まだ若々しいその顔は鼻筋高く、細い目は智的で、深い憂愁をたたえている。 運慶(うんけい)の四男康勝(こうしょう)の作と知ったのは後のことだが、六字名号(みょうごう)「南無阿弥陀仏(なむあみだぶつ)」の音声(おんじょう)を、小さな阿弥陀仏の六体の姿で表現するという斬新(ざんしん)な思いつきは、凡人のものではない。 やせてあばら骨の見える上人の行脚(あんぎゃ)にかけた苦労が、やや腰のまがった姿勢にもうかがわれるが、そういう説明的、小説的な表現が気にならないほど、この像は不思議な気韻をたたえている。 皇子に生まれたという高貴の身分から、生涯(しょうがい)を市井(しせい)の中に埋め、念仏聖(ひじり)として庶民の苦悩を救うことにかけた聖の清らかな思想が、その全身から滲(にじ)みだして感じられる。 その次私自身が出家してから、度々六波羅蜜寺を訪れ、今は宝蔵庫におさまった上人の像にも、幾度となく出逢(あ)っているが、最初の日に受けた印象を薄められることはない。 それは私が20年前には無知だった上人の生涯についていくらか教えられ、空也、一遍(いっぺん)とつづく念仏聖の生き方と教化の姿勢に、憧(あこが)れを持ちつづけてきたせいもあろうか。 文字も読めない無知な民衆に、念仏を称(とな)えることだけで救いとられると教え、念仏を称える法悦三昧(ほうえつざんまい)の中から、自然に踊りださずにはいられない無我の境地にまで導き、苦悩にみちたこの世の中にも、一瞬の極楽をかいま見せた上人の無限の慈悲と、強い信仰に、私は今も憧れている。空也上人のように、一遍のように、山野を行脚し衆生(しゅじょう)と苦悩を共に分かちあう生活を、いつか私もしてみたい。~『佛像と私 二十一人の心の旅』より ▼六波羅蜜寺の空也上人像  http://www.rokuhara.or.jp/icp/#ls01  * * * 六波羅蜜寺の「空也上人像」は、日本人のほとんどのかたがご存じで、実際に目にされたことも多いことでしょう。今、改めて思いを巡らせて浮かぶのはどんなことでしょうか。

Posted by ブクログ

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