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しのびよる破局 生体の悲鳴が聞こえるか 角川文庫
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しのびよる破局 生体の悲鳴が聞こえるか 角川文庫

辺見庸【著】

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しのびよる破局 生体の悲鳴が聞こえるか 角川文庫

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 角川書店/角川グループパブリッシング
発売年月日 2010/10/22
JAN 9784043417124

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商品レビュー

3.8

7件のお客様レビュー

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2016/03/29
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※このレビューにはネタバレを含みます

初読。経済的繁栄がすべてではないと政治家は言ってくれない。資本主義が欠陥のあるシステムだと実業家は指摘してくれない。マスコミは勝者にしか寄り添ってくれない。辺見さんの批判が信頼できるのは、他者を切りつけるだけでなく、自分をも切り刻んで自ら血を流すところだ。そんな彼も死への行列に入っていて、遠からず彼を失う日が来るのだと思うと、泣きたくなる。

Posted by ブクログ

2016/01/02

 マルクスの『経済学・哲学草稿』には「モノの価値増大は人間価値の低下なのだ」と理解できる記述がある。モノの価値増大とは労働者が商品をより多くつくるということである。日々、他社との差別化と称して、工場の効率化を推し進める先には労働者人数の最小化がある。単純に考えると労働者は自分の首...

 マルクスの『経済学・哲学草稿』には「モノの価値増大は人間価値の低下なのだ」と理解できる記述がある。モノの価値増大とは労働者が商品をより多くつくるということである。日々、他社との差別化と称して、工場の効率化を推し進める先には労働者人数の最小化がある。単純に考えると労働者は自分の首をしめながら働いているわけだ。資本家は人間(労働者)を売り買いできるモノとしかみていない。西洋型利益優先主義の先に未来はないといえる。

Posted by ブクログ

2012/07/12

 末期資本主義という言葉にガツンと頭を殴られたような気がする。  資本主義はこれ以上良い方向には向かわないのだろうか? 社会システム、価値観、文化の昨今は指摘の様に人間性からは遠のいている。  人間とはなにか、人間とはどうありべきなのかの哲学的な問いから、方向性を見失わないように...

 末期資本主義という言葉にガツンと頭を殴られたような気がする。  資本主義はこれ以上良い方向には向かわないのだろうか? 社会システム、価値観、文化の昨今は指摘の様に人間性からは遠のいている。  人間とはなにか、人間とはどうありべきなのかの哲学的な問いから、方向性を見失わないように、辺見氏の使命かのように語られている。  カミュ「ペスト」が読みたくなった。

Posted by ブクログ

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