昼咲月見草

野中柊【著】

• 販売会社／発売会社: 河出書房新社
• 発売年月日: 2010/10/15
• JAN: 9784309020068

商品レビュー

2023/06/23

短編。
もうすぐ結婚する女友達と一緒に食べた鍋焼きうどん。
思い出される、好きだった人のこと。

娘のピアノの先生との関係。

母と年の離れた叔母に会いに行ったこと、男運が悪いと思う自分、かつて飼っていたミケオの記憶、新たな恋の予感。

妻と妻の姉。妻の姉と同じ名前の人に、かつて出会ったこと。
恋人を作ってしまい、家出した妻を迎えにいくまで。

読んでからレビューまで時間が空きすぎて、レビューを書くためにまた図書館から借りたよ。

でもなんだかびっくりするくらい読んだ記憶が薄いなあ。
野中さんの作品は結構好きなんだが。

2014/05/29

表題とペンネームのわりに、書く文章が生々しい。

そのギャップに驚いたけど、人が人にさっぱりしているから読みやすかった。

2013/11/30

ゆるゆるしていて、するする読めます。
なにも考えたくない日に読みたい。
影響されず、葛藤せず、価値観があわなくてもそういう人だからと逃げられる感じ。

重箱のすみ×3
「椿」で触れられた妊娠中毒症は今では妊娠高血圧症候群と名前が変わっています。
作品を発表した当時すでに変わっていたはずですが、さよ子の妊娠中にはその名前だったかもしれず雰囲気を大事にしたんでしょうか。時は流れて誤りになってしまうので残念。
あと、妊娠高血圧症候群の人の「視界をちっちゃな星がちらちら飛んだ」らヤバイです。子癇発作の前触れです。
きれいな語感であるだけにこちらも残念。
「昼咲月見草」で50、60年代の銀座みたいと評された名古屋はたぶん、大名古屋ビルヂングの印象だと思います。が、先日取り壊されました。昔の銀座みたいだった名古屋ももうなくなってしまいました。
本筋とはまったく関係のないところで時代を感じます…