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江戸絵画の不都合な真実 筑摩選書
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 筑摩書房 |
発売年月日 | 2010/10/15 |
JAN | 9784480015044 |
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江戸絵画の不都合な真実
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江戸絵画の不都合な真実
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<目次> 第1章 岩佐又兵衛~心的外傷の克服 第2章 英一蝶~蹉跌の真実 第3章 伊藤若冲~「畸人」の真面目 第4章 曾我蕭白~ふたりの「狂者」 第5章 長沢芦雪~自尊の顚末 第6章 岸駒~悪名の権化 第7章 葛飾北斎~富士信仰の裾野 第8章 東洲斎写楽~「謎の絵...
<目次> 第1章 岩佐又兵衛~心的外傷の克服 第2章 英一蝶~蹉跌の真実 第3章 伊藤若冲~「畸人」の真面目 第4章 曾我蕭白~ふたりの「狂者」 第5章 長沢芦雪~自尊の顚末 第6章 岸駒~悪名の権化 第7章 葛飾北斎~富士信仰の裾野 第8章 東洲斎写楽~「謎の絵師」という迷妄 <内容> ベテランの研究者の江戸時代の有名絵師たちの真実を語るもの。絵の話よりも歴史的な「真実」を丹念な史料から選り抜き、通説や盲説を叩き切っていく。若冲の話が面白かった。若くして青果問屋の主を引退し、ただただ絵に没入した「世捨て人」的イメージだったのだが、そうではないことをあかしてくれた。北斎と「富士信仰」も面白かったし、岸駒の話は、この絵師に詳しくなかっただけに、興味がわいた。
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美術史が歴史学の一種であることを改めて実感させる書。 岩佐又兵衛、英一蝶、伊藤若冲、曽我蕭白、長沢芦雪、岸駒、葛飾北斎、東洲斎写楽を取り上げ、主にその経歴について、一般に(なんとなく)広まったイメージと異なる事実を史料に基づいて語る。“不都合な真実”は今となっては何それ?という感...
美術史が歴史学の一種であることを改めて実感させる書。 岩佐又兵衛、英一蝶、伊藤若冲、曽我蕭白、長沢芦雪、岸駒、葛飾北斎、東洲斎写楽を取り上げ、主にその経歴について、一般に(なんとなく)広まったイメージと異なる事実を史料に基づいて語る。“不都合な真実”は今となっては何それ?という感じだが、出版された2010年も、すでにアル・ゴアの映画(2006年。ゴアのノーベル賞受賞が2007年)から時間がたっているので、なんでこのタイトルにしたのかよくわからない。学術的には確立しているのに過去に定着してイメージが更新されないのは、それが受け入れられにくい=不都合だから、という感じなんだろうか。 又兵衛については、経歴について意外な話が出てくるわけではなく(むしろ信長は、少なくとも荒木村重の謀反時には、一般の印象と違ってかなり辛抱強かった、という話は出てくる)、PTSD重大視への反論のつもりのようだが、著者自身、又兵衛は山中常盤物語絵巻を描くことで母の非業の死による「PTSDを克服した」と書いているので、反論になっていないような。誰もトラウマを受けることを排除せよとは言っていない(無理だから)んだから。 若冲が隠居後も町年寄として命も賭して役人の不正に抗した(オタク芸術家ではなかった)とか(これは既にWikipediaにも記されていた)、自負心の高い芦雪や岸駒が京都で嫌われ者だったようだとか、一蝶と不受不施、北斎と富士講の関係及びそれらの信仰の江戸時代における重要性とか、私には新鮮な話ばかりで(富士講とか、レジャー的なものだと思っていた! 本当に中高の教科書で取り上げないのが不思議だ。)、それぞれの絵師と作品への興味を一層掻き立てられた。 著者の熱い思いが感じられる筆致で、それが面白いところでもあるのだが(京都人の外来者や出る杭に対する陰湿さとか、九州出身で職に就いてから京都で暮らす著者の私怨を感じさせる。それが”不都合な真実”なのか?)、筆の勢いか突拍子もないことが引き合いに出されて、引いた箇所もかなりあった。 不受不施派の平等思想の話から、なぜかクロムウェルのアイルランド人虐殺の話が出てくるし(クロムウェルは「宗教者」とは言えないと思う)(p.61)。 画料が高いと悪口言われている岸駒が実は社寺の復興に力を尽くしていた話で、なぜかエコロジー批判が出てくるし(p.177)。 岸駒の関連では、なぜか平山郁夫(の名前は出てこないが、「原子爆弾の被災者であることを声高に述べ"世界平和”のために作画していると公言して文化勲章を貰った画家」という物凄く悪意の籠った言い方している。)批判が出てくるし(p.178)。そんな接点がありそうにも思えないが、個人的な恨みでもあるかと思うくらい。余程嫌いなのだろう。
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近世絵画にはまだまだ謎が潜んでいる!又兵衛、一蝶、若冲、蕭白、芦雪、岸駒、北斎、写楽を取り上げ、その作品を虚心に見つめ、文献資料を綿密に読み解くことで、社会的・政治的・文化的「不都合」として隠蔽された「真実」を掘り起こす。特異の絵師たちの等身大の人間性を深く掘り下げ、絵画に隠され...
近世絵画にはまだまだ謎が潜んでいる!又兵衛、一蝶、若冲、蕭白、芦雪、岸駒、北斎、写楽を取り上げ、その作品を虚心に見つめ、文献資料を綿密に読み解くことで、社会的・政治的・文化的「不都合」として隠蔽された「真実」を掘り起こす。特異の絵師たちの等身大の人間性を深く掘り下げ、絵画に隠された意味を読み解く刺激的試み。(袖) 英一蝶に岸駒と、あまり知らない絵師の解説は大変ためになり、面白かったです。また、知っていると思っていた若冲や蕭白の、通説とは違った一面を紹介されているのも刺激的です。 ただ、ところどころ言葉の棘が強いので、ひっかかりました。
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