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線の波紋
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 小学館 |
発売年月日 | 2010/10/04 |
JAN | 9784093881500 |
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商品レビュー
3.3
29件のお客様レビュー
内容紹介 事件の陰にある「救い」を描いた連作長編 一人娘・真由が誘拐されて一か月、安否のわからないまま、白石千賀は役場の仕事に復帰、溜池工事の請負業者決定を控えていた。そんな千賀にかかってくる「おたくの真由ちゃんが死体で発見されました」といういたずら電話の主とは・・・・(第一...
内容紹介 事件の陰にある「救い」を描いた連作長編 一人娘・真由が誘拐されて一か月、安否のわからないまま、白石千賀は役場の仕事に復帰、溜池工事の請負業者決定を控えていた。そんな千賀にかかってくる「おたくの真由ちゃんが死体で発見されました」といういたずら電話の主とは・・・・(第一話「談合」)。真由ちゃん誘拐事件から2か月後、同じ町内に住む24歳の会社員・鈴木航介が死体で発見された。同僚の久保和弘はその1週間前、経理部員である航介から不正を指摘されていた。そして、航介の携帯にいまも届くメールの中に衝撃的な一文を発見する(第二話「追悼」)。渡亜矢子は真由ちゃん事件の犯人を追っている刑事。無事に戻ってきた幼児から証言を引き出すのは容易ではなかったが、工夫を重ねて聞き出した犯人像に近い人物を探し当て、ついに逮捕にこぎ着けるが・・・・(第三話「波紋」)。そして最終話、すべてのエピソードが1つの線になり、事件の背景にさまざまな「救い」があったことを知る(「再現」)。一つの事件が起こした波紋は「別の新しい事件を引き起こし、その新しい事件がまた波を立てる。波は当事者のみならず、周りの人々までをも飲み込み、翻弄していく」── 談合:電話の主は千賀の夫だった。訃報連絡時の訓練のためだった。 追悼:航介の妹から彼女からのに見せかけた偽装メールだった。昌美という名の部長の名を語って。 波紋:亜矢子は犯人は彼氏であることを悟る。 再現:彼は真由を誘拐した。母が真由の記憶を攪乱させ騙そうとしたのを亜矢子が突き止める。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
幼い娘が、目を離した隙に行方不明になった。 憔悴した母親に追い打ちをかけるように、娘の死を告げるいたずら電話がかかる。 その電話をかけていたのは… ひとつの事件の謎がとけた時、事件に関わった人の心の謎も明らかにされる。 それは悪意に見えて善意だったり、たわいもなく見えて深い罠であったり… そしてさらにその謎が、次の謎の答えの糸口になる。 タイトル通りの、連作形式で進むストーリー。 うーん、うまい。 スキがない。 いちばん恐ろしく、底が見えないのは、母子愛…⁇ 女刑事が、あんな男にコロリと惚れてしまうのは、ちょっと腑に落ちなかったが… いくつもの謎がとけていったラストに、いちばん優しかった、そしていちばん理不尽な運命に命を落としてしまった青年のほほえみの謎がとける。 ストーリーの配置に、救われた気持ちになった。
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2016.9.15.読了。一つ一つが独立した短編集として読める。構成や事件の内容を語ることがネタバレになってしまう。最初の事件が中途半端に終わっただけに全体が終わって納得でき、最後、エピローグでまたなるほどと思えた。ある誘拐事件と殺人事件が思いがけず関わっていく。面白かった。
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