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ゴッホ 日本の夢に懸けた芸術家 角川文庫Kadokawa Art Selection
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 角川書店/角川グループパブリッシング |
発売年月日 | 2010/09/24 |
JAN | 9784043943791 |
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商品レビュー
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「彼は生きることが難しい人間だった」 ゴッホ研究の第一人者がゴッホの生涯について解説した一冊。ゴッホ展に足を運んで衝撃を受け、映画を見て更に彼の人生に引き込まれた。だからもっと彼のことを知りたくなった。 ゴッホは、思ってた以上に不器用で、でも誰よりも絵画に全てを懸けたのかもしれない。 彼の絵の変遷が、手紙から紡ぎだされる彼の人生のドラマと絡み合い、読む人を不思議な気分に引き込んでいくような感覚に陥った。 魅力なのか、狂気なのか。 それでも、こんなに引き込まれる人生を持つ人はなかなかいない、そう思わされる一冊。
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・基礎にあるのは信仰との葛藤。 ・27から画家を目指す。弟テオの支え。 ・いくつもの失恋。 ・パリにて。浮世絵と印象派の影響、「日本≒南フランス」への憧れ。 ・アルルでのユートピアの夢想。色彩による象徴。補色の色彩理論→色相環。(ひまわり=ユートピアの象徴。) (→自然やアニミズムへの接近? 否? プリミティヴな信仰への回帰、これがユートピアへの憧れに。) ・「黄色い家」(画家たちによる信仰集団)の挫折(ゴーギャンとの共同生活の破綻)→耳切り事件。 ・精神の病。入院。 ・テオに見捨てられるのでは。テオにできた、自分と同じ名の子供。自分は用無し。 ・張りつめた糸が切れるような死。→約10年。 ・手紙。 特に「黄色」が、父の死を象徴する父の大きな聖書のそばに置かれた小さな小説本から、飛び出し、画面全体にひろがるひまわりのくだり。 記述自体がドラマチック。 その後、wikiなどで目についたところ。 ・オランダ、ベルギーを行ったり来たり。父の死後は弟テオを頼ってフランスへ。 ・能無しへのお情けと周りから言われないためにも、送金してくれるテオに仕事として絵を送り続けた。 ・順番に見ていくと、徐々にアウトサイダーアートと呼んでも構わないような色彩と歪みに支配されていく。 ・「ドービニーの庭」、「ピアノを弾くマルグリット」の素敵さ。これは画集を買わずばなるまい。 ・没年や原因などを考えると、弟テオドルス・ファン・ゴッホも凄まじい人生だ。この人にはこの人の濃い人生があったはず。 ・情熱、炎、無私、天才的狂気、という伝説に抗したい。知的で、人情なしで、それでも人がほのかに好きで、小心で、繊細な像を追っていきたい。 ・ロバート・アルトマン監督作「ゴッホ」(現代 Vincent & Theo,1990) 見たい! ・印象派をまず出発点として考える。印象派以後の、象徴主義、表現主義をこそ、追っていくべきか。 ・モデルの写生をもとに、自分なりのテーマをもって、羽ばたく想像力。 ・肖像画への情熱……「出現 アパリシオン」
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先日ゴッホ展を観に行って衝撃を受け、翌日本屋で見つけて早速購入。今まで絵画というものには無頓着だったんだけど、ゴッホの絵から滲み出るその存在感にあてられました。 こうやってゴッホの生涯を見ていくと、徹底したその駄目人間っぷりには頭が下がる。学校にも画商にも協会にもなじめず、画...
先日ゴッホ展を観に行って衝撃を受け、翌日本屋で見つけて早速購入。今まで絵画というものには無頓着だったんだけど、ゴッホの絵から滲み出るその存在感にあてられました。 こうやってゴッホの生涯を見ていくと、徹底したその駄目人間っぷりには頭が下がる。学校にも画商にも協会にもなじめず、画家として生きていくと身を立ててからも娼婦に熱愛を送り同棲を始め、生活費は全て弟便り。日本の浮世絵に感銘を受けてユートピアを夢想すれば、現実にそれを実践しようとすれば失敗し発狂に至る。そして37歳にしてピストル自殺にて幕を下ろす生涯。こんな、人間らしい人生を歩んだ人を愛さずにはいられないじゃないか。 彼の人生には絵画しかなかった。他の選択肢も、可能性もなかった。その必然性が、彼の個性を磨いたのだろうか。とにかく実際の絵を観て印象を受けるのが、その特徴的な色彩感覚。原色を殆ど使わず、かつ対となる補色を効果的に使う事で、どこか暗くも目が離せない何かがそこにはあった。そう、同じテーマの印象派の絵が並べておいてあったんだけど、ゴッホの絵は明らかに何か「異常」なものであった。そして、そんな異常さに惹かれてしまうというのも、悪いものじゃないかもね。 そう、だから、彼が愛したものも大事にしてみよう。メランコリーに花束を、ペシミズムには敬礼を。世界に居場所が無くったって、痕跡ぐらいは残してもかまわないさ。
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