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裁判官幹部人事の研究 「経歴的資源」を手がかりとして
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 五月書房 |
発売年月日 | 2010/09/08 |
JAN | 9784772704878 |
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裁判官幹部人事の研究
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「本書は、我が国裁判所を支えてきた1000人を超える幹部裁判官のキャリアパスの分析から、裁判官人事の密室の扉を開きたい。裁判官をより実証的に把握して、他の二件権に劣らず司法も真の民主的コントロールの下に置くべきではないのか」との問題意識に基づき、研究された本である。(2010年刊...
「本書は、我が国裁判所を支えてきた1000人を超える幹部裁判官のキャリアパスの分析から、裁判官人事の密室の扉を開きたい。裁判官をより実証的に把握して、他の二件権に劣らず司法も真の民主的コントロールの下に置くべきではないのか」との問題意識に基づき、研究された本である。(2010年刊) ・序 章 裁判官幹部人事に注目する ・第1章 最高裁判官人事 ・第2章 高裁長官人事 ・第3章 最高裁事務総局幹部人事 ・第4章 地家裁所長人事の全国的傾向 ・第5章 東京高裁管内の地家裁所長人事 ・第6章 大阪高裁管内の地家裁所長人事 ・第7章 名古屋・広島・福岡各高裁管内の地家裁所長人事 ・第8章 仙台・札幌・高松各高裁管内の地家裁所長人事 ・第9章 判検交流人事のケーススタディ ・終 章 裁判官をプロフェッションに ・基礎資料一覧 ・異動の追記 ・あとがき 大変な労作である。本書では幹部裁判官が就任する110のポストについて、歴代就任者の「経歴的資源」を分析しているが、果たして、その労力はいかばかりであろうか。 終章には「「たぶんこうではないか」と思われてきたことをハードデータを根拠に検証してみた」とある。結果に驚きはないものの、データとして証明されたことは貴重である。 ただし、著者は、裁判をしない裁判官(司法官僚)が立身出世をかなえ、実務裁判官が(ある意味)冷遇されることの弊害(裁判官が人事異動を気にして裁判することは、裁判官の独立をないがしろにする等)を説いているが、本書のみのデータでは、その主張には首肯できない部分もあると感じた。そもそも、皆が皆、立身出世を願う者であろうか?、もちろん、司法試験を合格し裁判官に任官した者たちには、それなりの自負があるであろう。優秀な人間が、その能力にふさわしい地位や名誉を期待することは、想像に難くない。しかしながら、裁判官という職業のイメージからは、違和感を感じたところである。人事異動を気にする者もいれば、気にしない者もいるのではないだろうか(いや、気にしない人間はいないだろうが、果たして自分の信条を曲げてまで、気にするだろうか?)。著者も、経歴的資源の分析の限界に言及しているが、人事制度が、裁判の傾向に影響を与えたのかどうかという分析も必要であろう。また、人事制度の問題点とされる部分については、諸外国との比較が欲しいと感じた。依願退職も多いが、その後の身の振り方などがわかると、より分析が進むのではないかと思う。この労作をベースとしての今後の研究に期待したいところである。
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本書は日本における裁判官の人事,とくに最高裁判所裁判官や調査官,高等裁判所長官などの幹部の人事について,網羅的,実証的にその実態を明らかにしたものである。このことによって,日本の裁判所内部における官僚制的階層秩序の存在を浮き彫りにしたと言える。何故官僚制的階層秩序なのかを言えば,...
本書は日本における裁判官の人事,とくに最高裁判所裁判官や調査官,高等裁判所長官などの幹部の人事について,網羅的,実証的にその実態を明らかにしたものである。このことによって,日本の裁判所内部における官僚制的階層秩序の存在を浮き彫りにしたと言える。何故官僚制的階層秩序なのかを言えば,本来法によってのみ拘束されるべき裁判官が,実際には自身の出世あるいは生活のために,政府にとって有利な法解釈をし,憲法の最後の砦たる役割を全うすることに疑問符を投げかけるからである。さて,本書の長所について列挙すると,第一に、裁判官幹部の人事に焦点を当てた研究はこれまで例が少なく画期的であること。第二に,裁判員制度の導入により,司法は,私たちの生活にいっそう身近なものになりつつあり,そうしたなかで,裁判官の人事がどのようになっているかを知ることは,意義があること。第三に,裁判官幹部人事のメカニズムを知ることが,実は私たちの職場等における人事のメカニズムを知ることにつながることなどがあげられよう。別の書物において,本書は著者が時刻表を星座のようにつなげていった成果と評しているが,ある意味正鵠を射ていよう。ただ一点付け加えるならば,星々の連なりを見出すには相応の熟練と忍耐,努力が必要であり,そんじょそこらの人には到底無理であるということである。著者渾身の研究成果には,ただ頭を垂れるしかない。
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