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日本語は敬語があって主語がない 「地上の視点」の日本文化論 光文社新書
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 光文社 |
発売年月日 | 2010/09/20 |
JAN | 9784334035846 |
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日本語は敬語があって主語がない
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商品レビュー
3.7
4件のお客様レビュー
著者が子どもの頃,父が読んでいた寺田一男著『英語に強くなる本』を読み,英語と日本語との違いに衝撃を受けたといいます。その衝撃の一節とは,日本語の「ここはどこですか?」を英語に訳すと「Where am I?」であったことだといいます。 現代英語のための文法を日本語に当てはめるこ...
著者が子どもの頃,父が読んでいた寺田一男著『英語に強くなる本』を読み,英語と日本語との違いに衝撃を受けたといいます。その衝撃の一節とは,日本語の「ここはどこですか?」を英語に訳すと「Where am I?」であったことだといいます。 現代英語のための文法を日本語に当てはめることのばからしさを語り,「ある」文化である日本語独自の文法創造を提案しています。相撲の四股名にまで話題を広げて自分の主張を裏付けるのは,ちょっと勇み足かもしれませんが,なかなかおもしろかったです。 今の学校の国語教育(文法教育)に違和感を感じている人には,読んで欲しいです。
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「自我を切り離す西洋人」と「自我をつなぐ日本人」 西洋の〈話し手〉は〈聞き手〉と切れているのに対して、日本語では両者がつながり、同じ方向を向いて視線を溶け合わすと言えるでしょう。 「他と区別し自立したものとして形成されている西洋人の自我は日本人にとって脅威であります。日本人は他との一体的なつながりを前提とし、それを切ることなく自我を形成します。非常に抽象的に言えば、西洋の自我は『切断』する力が強く、何かにつけて明確に区別し分離してゆくのに対して、日本人の自我はできるだけ『切断』せず『包含』することに耐える強さをもつといえるでしょう」 英語の「I love you.」は、基本文の一つSVO構文で、動詞「love」をはさんで主語である「話し手=I」と目的語である「聞き手=you」が切り離されています。
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「主語」・「敬語」について、視点をポイントに考究しています。 日本語は「対話の場、地上の視点」、英語は「神の視点」という考え方で、 この視点は言語のみならず、庭園など文化にも及んでいます。 この本で印象的だったのは、『「語らう」(katarau)のauは共同性を示す』という部...
「主語」・「敬語」について、視点をポイントに考究しています。 日本語は「対話の場、地上の視点」、英語は「神の視点」という考え方で、 この視点は言語のみならず、庭園など文化にも及んでいます。 この本で印象的だったのは、『「語らう」(katarau)のauは共同性を示す』という部分。 「語源はローマ字で考える」という姿勢から、 交互態「あう」(「殴り合う」など)が隠れていることがよくわかります。 そうしたヴォイスや可能形にも一部言及しているので、 予想より充実しているように思いました。
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