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創造的進化 ちくま学芸文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 筑摩書房 |
発売年月日 | 2010/09/10 |
JAN | 9784480093073 |
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創造的進化
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4章 思考の映画的メカニズム。 知性の働きは、運動を分断して認識することで運動をとらえている(映画的メカニズム)。これに対して、運動のただなかに身を置いて運動をとらえること、つまり持続において直観することを掲げる(のかな)。 いかに哲学が映画的思考で展開されてきたかを見るにあた...
4章 思考の映画的メカニズム。 知性の働きは、運動を分断して認識することで運動をとらえている(映画的メカニズム)。これに対して、運動のただなかに身を置いて運動をとらえること、つまり持続において直観することを掲げる(のかな)。 いかに哲学が映画的思考で展開されてきたかを見るにあたり、ベルクソンの哲学史観が示されている。ギリシャ哲学から近代哲学へ。プラトン、アリストテレス、スピノザ、ライプニッツ、カント。
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たいへん示唆的な哲学書である。しかも、訳文が読みやすい。「産業的」「優勝的」など意味不明な言葉が少しあるが、岩波版より論旨は追いやすい。結局、この著作のポイントは、すべてを生命の流れ、つまり「純粋持続」のもとにみるということだろう。また、進化の観点からみれば、知性は行動するために...
たいへん示唆的な哲学書である。しかも、訳文が読みやすい。「産業的」「優勝的」など意味不明な言葉が少しあるが、岩波版より論旨は追いやすい。結局、この著作のポイントは、すべてを生命の流れ、つまり「純粋持続」のもとにみるということだろう。また、進化の観点からみれば、知性は行動するために生命がつくったものなので、必然的に限界があるのである。ダーウィンやアイマー、ド・フリースやラマルクなどの進化論思想の読み解きも面白い。進化には結局、生命の意志があるのだ。思想の映画的メカニズムをもとに、科学思想を検討するところもみごとである。カルノーやクラウジウスなどの熱力学にも少しふれているが、アリストテレスの科学論が類や概念の絶頂、つまり特権的な時間、をみるのに対して、近代科学は特権的な時間を否定し、時間を細分化し、そこに運動をあてはめ、法則をみようとする。だが、どちらも「あらかじめ全てが与えられている」という観点からみれば共通なのである。これらの古代・近代の科学に映画的メカニズムをみたベルクソンは、存在の根本理解として、予見不可能な全てが全てに浸透している純粋持続を語るのである。古代の科学と近代の科学のちがいとして、実験をみるのは間違っているという指摘も面白い。実験は古代人もしていたのである。むしろケプラーの研究などは思弁の産物なのだ。彼の哲学は常識と「直感」を大事にしているが、とくに気になるのは、ベルクソン自身はいっていないが、中国思想との関わりである。王陽明の知行合一や、生命の流れとしての物質観は「易」とよく似ている。生命の哲学は東洋とつながるものだ。なかなか普遍的なテーマである。
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