壱里島奇譚

梶尾真治【著】

• 販売会社／発売会社: 祥伝社
• 発売年月日: 2010/09/10
• JAN: 9784396633455

商品レビュー

2013/02/12

地域振興と、妖怪のいる暮らしと、大企業や行政との戦いと無声映画のちゃんばら劇。なんだかちぐはぐな組合せだけれども、すべてがからみあって面白いことになっていく。

好みとしては、あんまり神さまが登場しすぎ、具体的に語りすぎだと思うけど、面白かったからまぁいいか。

2012/11/01

あまり期待せずに読み始めたが、島での出会いや、出来事に不思議と引き込まれ、中盤以降は一気に読んでしまった。

人は自分が望まない与えられた環境でも、自分らしく生きていく術を知らず知らずのうちに探していくものだと思った。

評価は３だけど、３．５位かな。

2012/09/29

オカルトっぽい要素とファンタジーな要素を含んだ人情小説。
なんとなく、核燃料の廃棄物最終処分場などで、もめている現状にも通じる話。
過疎に悩む島が、お金欲しさに危険なものを受け入れた結果、人の住めない島になってしまう。
それを救うため、主人公が奮闘して島おこしを行うという話で、本の中では、めでたし、めでたしとなるのだが、現実には、その島に作らないのであれば、どこか別の場所に作らなければいけない。
結局は、たらいまわしで、別の場所で、同じ悩みが発生する。
タイミング的に、そこまで考えてしまった。
まあ、それは考えすぎだろうが、話自体は悪人もおらず、ほのぼのとして、よかったね、という気分になれる話。
この作者の別の作品も、読んでみたいなという気分になりました。
いいんじゃないでしょうか。