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ザ・パシフィック(上巻)
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ザ・パシフィック(上巻)

ヒューアンブローズ【著】, 鎌田三平【監修・訳】, 菊池由美【訳】

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ザ・パシフィック(上巻)

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 AC Books
発売年月日 2010/08/15
JAN 9784904249208

ザ・パシフィック(上巻)

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2016/02/05

太平洋戦争をテーマにしたテレビシリーズ「ザ・パシフィック」の小説版。著者は「ザ・パシフィック」の前身とも言える、戦争映画ファンの間でも名作との呼び声高いテレビシリーズ「バンド・オブ・ブラザーズ」の原作者S.アンブローズの息子H.アンブローズ。上巻ではミッドウェイ海戦とガダルカナル...

太平洋戦争をテーマにしたテレビシリーズ「ザ・パシフィック」の小説版。著者は「ザ・パシフィック」の前身とも言える、戦争映画ファンの間でも名作との呼び声高いテレビシリーズ「バンド・オブ・ブラザーズ」の原作者S.アンブローズの息子H.アンブローズ。上巻ではミッドウェイ海戦とガダルカナルの戦いが中心。 S.アンブローズの「バンド・オブ・ブラザーズ」と同形式で、一人称視点での臨場感と、異なる角度からの多数の一人称視点を重ねたときに見えてくる戦争のダイナミックを描いているのが特徴的。 従軍した兵士らへのインタビューや、手紙、家族への聞き取りなど、膨大な調査に基づいて書かれている。ただしその調査は、米国からの視点のみに止まり、米兵が何を見て何を考えたかということについては考えさせられるものの、情報や事実の捉え方に偏りがあるのも確か。そこは納得して読み進める必要がある。 人名や艦船名、航空機名などが、あるときは正式な名前、あるときは渾名、愛称と、なんの説明もなくコロコロとかわるので、何を指してるのか把握しづらく、そこが読みにくい。エンタープライズがいつの間にかビッグEになってたり。 著者は歴史研究家とはいえ、その歴史観は、当時の米国の対日政策は日本の中国侵略をやめさせるためだったという側面しか見ないような、歴史研究家というには浅すぎるもので、ほかにも研究家を名乗るにしては一面的に過ぎるところがあるので、そこを踏まえて読まなければならない。 あとは、ガダルカナルでひどい状態に切り刻まれた海兵隊員の死体が出てきたりして、日本兵が先に残忍で野蛮な手法に手を染めたのだ、とか、海兵隊員は死体を切り刻んだりはしないとか書いてるんだけど、ガダルカナル以前の日本側の資料では、米兵によって辱められた日本兵の遺体があるという話もあるし、米兵による日本兵の遺体の損壊なんて話はざらに出てくる。これはどっちが先とかどっちが酷いとかいう話ではないんだろうけど、これをみても、本書はアメリカや海兵隊から見た歴史にのみ立脚したものだといえる。往々にして歴史とか戦争を扱うものはそういうものなので、これがだめだというわけではなくて、読み手としてそこを理解しておきたいなということだけど。 文章には当時の登場人物たちの「卑怯で邪悪な日本」に対する憎悪と偏見を示す描写が溢れている。「ジャップ・ハント」、「戦利品漁り」、喉から腰まで切り裂かれて肋骨が開いて内臓を全て失っている日本兵の遺体をみて「思わず声を出して笑った」…日本人として、読んでて愉快な本ではない。でも、あの戦争でアメリカ人が日本人に何をしたのか、また、日本人に何をされたと感じたのかを知る上で、その点では太平洋戦争に関心がある人は読んで損はない作品。 戦場で相対したとき、日本人はもはや同じ人間とは見られていなかったのか。読んでて吐き気と寒気がする。敵と味方で線引きされたとき、相手に対して人はどれだけ残酷になれるのか、そして相手に対するその自らの所業を残酷とも思っていない、これはアメリカ人日本人ということに関係なく、そういう人間の恐ろしさを垣間見た気がした。

Posted by ブクログ

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