誰が日本を支配するのか!?検察と正義

佐藤優, 魚住昭【責任編集】

• 販売会社／発売会社: マガジンハウス
• 発売年月日: 2010/08/12
• JAN: 9784838721580

商品レビュー

2012/06/26

かつて『絶対正義』といわれた検察組織も「小沢事件」では検察捜査にほころびが見え、「村木事件」では検察の筋書きが崩壊した!この本では多角的な解釈や事実を積み重ね、『検察とは何か？』という事に迫ります。

この本と並行して「村木事件」の指揮を取った大坪弘道元特捜検察検事の手記を読んでおりましたので、ここに書かれている事件のあらましや、検察がどのような手法で被疑者となった人間を「篭絡」していくのか？ということがよくわかって、国家権力恐るべし。という感想を改めて持ちました。

自身による手記は以前読んでここで発表させてもいただいていたのですが、小沢一郎氏の元秘書で国会議員の石川智裕氏が収監されたときの獄中日記を読んで、いかに検察官の取調べというものの過酷さと、拘置所という閉鎖的な環境がどれだけ人間の精神を蝕んでいくのか、ということや512日泊513日間の交流を経た「先達」の作家・佐藤優氏が拘置所の中にいる石川議員に対して当てたファックスがそのまま掲載されてあって、以前見たYoutubeの動画で『僕は石川さんを守る』とおっしゃっていたことにうそはなかったんだと思い、熱いものを感じずにはいられませんでした。

さらに、最後のほうでは作家の宮崎学と雨宮処凛が『なんでも自己責任で人の人生を振り回すな！』というタイトルで貧困問題と国家とのかかわりを対談形式で論じているくだりも見所です。『誰が日本を支配するのか？』この刺激的なタイトルの中にそれだけのものが含まれているのか。それを実感しただけでもこの本を読んでよかったなと思いました。

2011/11/13

元検察官の郷原氏と魚住氏の対談を通した検察の体制。

佐藤優さんは責任編集となっていたが、
あまりでてこず、そういう点では期待外れだった。

小沢一郎の秘書石川被告の獄中記も特筆すべき内容で
なかった気がする。