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男でいられる残り 祥伝社文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 祥伝社 |
発売年月日 | 2010/07/25 |
JAN | 9784396335984 |
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男でいられる残り
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一流会社の部長を務める45歳の山本隆志(やまもと・たかし)は、このところ頓に肉体と精神の衰えを感じていました。そんな彼に追い討ちをかけるように、同期の梶山(かじやま)がガンを患い、「人生の手仕舞い」の仕方について真剣に考えるようになります。 山本には、32歳で銀座のホステスをし...
一流会社の部長を務める45歳の山本隆志(やまもと・たかし)は、このところ頓に肉体と精神の衰えを感じていました。そんな彼に追い討ちをかけるように、同期の梶山(かじやま)がガンを患い、「人生の手仕舞い」の仕方について真剣に考えるようになります。 山本には、32歳で銀座のホステスをしている浜崎千加子(はまさき・ちかこ)という愛人がいました。彼は千加子と一夜をともにしますが、彼の心に陰が兆しているせいなのか、フェラチオをしてもらったのに彼のペニスは勃ちません。やむなく彼は、舌を使って千加子を気持ちよくさせようと試みたところ、思いがけず、女性に奉仕する悦びに気づくことになります。しかし千加子は、そんな山本を受け入れようとせず、彼の性癖を理解してくれるような他の女性を探すべきだと冷たく言い放ちます。 後日山本は、会社近くの書店で万引き犯を捕まえている、ポニー・テールの美しい女性店員を見かけます。山本は一目で、この女性こそ彼が求めていた理想の女性だと直感し、彼女に声をかけます。桐子という名の25歳のその女性は、中年男の誘いを高飛車にはねつけますが、山本はきっと彼女が自分の誘いに応じてくれるはずだと確信を持ちます。果たして、彼の予想通り、約束の場所に桐子は現われます。 男の欲望のはけ口になることを厳しく拒む桐子は、山本に対して傲岸に振舞い、そんな彼女に山本はますます魅かれていきます。こうして、若い女性と中年男の奇妙な交際が始まります。桐子は、山本とラブホテルに入ってカラオケを楽しんだ後、バス・ルームでオナニーをしている姿を山本に見せ付けます。その後2人は箱根へ旅行に出かけることになります。桐子は山本に、裸でコートだけを羽織って外に出るように命じます。そしてその夜、ついに桐子は山本に身体を許します。 しかし桐子は、一度身体の関係を結んだからといって、山本に対して優しくなることはありません。反対に、山本の卑屈な態度の裏にひそむ鈍感さに気づき、彼との連絡を絶ちます。山本は1週間の間、桐子に会えない苦しみに耐え、ようやく彼女の許しを得て、ふたたび2人の時間を持つことができるようになります。しかし桐子は、そんな山本の想いが本物かどうか試そうとします。桐子は自分の部屋に山本を呼び出すと、ベランダに彼を連れ出し、柵の上に登るように言います。山本は、死んでもよいと思えるほど、桐子のことを想っていることを示そうと、彼女の言うとおり柵に登りますが、足を滑らせて落下してしまいます。 その後、病院で意識を取り戻した山本のもとに、桐子が見舞いにやってきます。彼女は、まだ身体の自由のきかない山本の顔の上に腰を落としてクンニリングスを強制し、さらにフェラチオをしてくれます。しかし、山本が射精する直前に、ペニスから口を離してしまいます。この続きは、山本が退院するまでお預けです。そしてついに山本は退院の日を迎え、桐子と身体を重ねることになります。桐子は、山本が彼女のありのままの姿を受け入れてほしいと願い、心から彼女を想う山本はそんな彼女を受け入れます。こうして桐子は、女王様ではなく一人の女性として山本とセックスし、激しく乱れていきます。 女性に奉仕したいという山本のマゾヒスティックな願望が、「他者」としての女性を受け入れるまでに成熟する物語というようなまとめ方ができるように思います。ただし、概念的な思考によって表現すればそうした言い方になるからといって、それをそのまま登場人物に語らせてしまっており、生硬な印象を否めません。それはともかくとして、なぜか著者は官能小説家でありながら、こうした問題へのこだわりを見せているのですが、石田衣良の劣化版のような印象を受けてしまいます。
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