ナイチンゲールの屍衣 ハヤカワ・ミステリ1246

P.D.ジェイムズ(著者), 隅田たけ子(訳者)

• 販売会社／発売会社: 早川書房
• 発売年月日: 1975/07/15
• JAN: 9784150012465

商品レビュー

2023/10/07

いやー、時間がかかったなー。けど面白くなかったわけじゃなく、ただ単に時間が取れなかっただけ。重厚な作品で読み応えあります。イギリス作家の特徴なのかな。クレイグ、トーマスも、ジョン・ガードナーも細部の描写が（しつこく感じることもあるが）特徴じゃないかと思うが、どうだろう。

2016/07/20

舞台となるのは、ナイチンゲールハウス、看護学校の宿舎、とくれば当然、かのフローレンス・ナイチンゲールにちなんだかと思いきや、全く関係なく、しかも「呪われた」過去を持ち、およそ看護学校には不向きなつくり。
このいびつな歪みがこの物語を生んでる元になっているとは、言い過ぎでしょうか。
ラストで、ハウスが解体されるのは象徴的。

2012/04/30

他の看護学生や、婦長、教官、外科医など誰もが犯人として疑わしく思えてきます。事件はとても複雑に展開して、一つ一つ書いてでもして整理していかないと、大変ですよ。Ｐ．Ｄ．ジェイムズの作品はこれで３作目なのですが、ダルグリッシュものは初めてでした。でも、いまいちキャラがつかめなかったですね。これといった詳しい描写がなかったせいだと思うんですが。しかも、事件の真相を堂々とダルグリッシュがみんなの前で語るといったような、お決まりの解決シーンはなく、最後はあれよあれよいう間に終わってしまいます。ちょっと拍子ぬけしちゃうかもしれないですね。