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戦国武将「旗指物」大鑑
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 彩流社 |
発売年月日 | 2010/07/05 |
JAN | 9784779115066 |
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戦国武将「旗指物」大鑑
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これは、戦国武将が戦いの際に用いた旗指物のカラー図鑑。 パラパラとめくって見て、かなりの詳細さ、マニアックぶりにおどろきました。 家紋よりも旗の情報は少ないものですが、戦場で目を引くのは、互いの軍が持ち寄る鮮やかな旗の方です。 デザインも色もそれぞれで、なにか決まりがあるものなの...
これは、戦国武将が戦いの際に用いた旗指物のカラー図鑑。 パラパラとめくって見て、かなりの詳細さ、マニアックぶりにおどろきました。 家紋よりも旗の情報は少ないものですが、戦場で目を引くのは、互いの軍が持ち寄る鮮やかな旗の方です。 デザインも色もそれぞれで、なにか決まりがあるものなのか、前々から気になっていたため、まったくの素人ながら、この本で少し勉強してみようと思いました。 著者は元繊維産業取締役で日本旗章学協会会員。かなりの専門家のようです。 まずは、家紋や旗指物の説明がなされ、ヨーロッパ文化との比較もされていたため、興味深く読みました。 世界で家紋を持っているのは日本とヨーロッパ諸国(キリスト教圏)だけとのこと。 どちらも封建制度確立時代にできたというのが共通しています。 ただ、ヨーロッパの家紋は貴族専用であるのに対し、日本では、家紋は身分関係なく国民すべてが持つまでに発展したという点が異なっています。 日本の家紋の柄は、バリエーション豊かですが、貴族、公家は雅な花や植物をデザインしたものである反面、武士は戦いの中で敵味方を識別するため、遠くからも判別できるような、単純で力強いものにしたとの説明がありました。 生活スタイルがそのまま家紋のデザインに反映されているとは、興味深く感じます。 表紙も分厚く貫録がある一冊。 戦国時代の武将212人分の400を超える家紋と旗指物が、武将の名前順に全カラーで紹介されている上に、各武将の略歴も掲載されており、本格的。 家系図も載っているため、名前だけでは混乱しがちな血縁同士のつながりがわかりやすくなっています。 時代は、応仁の乱(1467)以降江戸初期(1650)頃までのものと線引きされています。 旗は大きさが決まっておらず、時代とともに大型化していったとのこと。 家紋も旗指物も、一つだけではなく、何パターンもあることが意外でした。 さらに、兄と弟で微妙にデザインが違ったりもしています。 赤揃えの武具で知られる井伊家は、旗もやはり赤地で統一されていました。 井伊直孝は、大坂冬・夏の陣に出陣し、長宗我部盛親を討ち、大阪城にこもっていた淀殿・秀頼母子を自害させた武将。 かなりの大立ち回りをしたようです。 石田光成の「大一大万大吉」柄も目立ちます。古く『曽我物語』にも登場する紋だとのこと。 今川義元は桐の紋で、足利尊氏に仕えて功績をあげたため、五七の桐の使用を許されたそうです。 明智光秀の旗は水色桔梗で上品。紋自体に色があるのは日本でも珍しく、馬印は当時としても変わったものとされたそうです。 大内義隆は「八幡大菩薩」などの神号を列記した旗を掲げていましたが、キリスト教布教を許可した武将。 宗教に大らかだったのでしょうか。 大谷吉継は、駕籠に乗って戦闘を指揮しましたが、出陣の際、ハンセン病でほとんど目が見えなかったとは知りませんでした。 一番ショッキングだったのは、落合道久の旗です。 はりつけにされた人の絵を旗に使っています。 これは、自分が磔を行った鳥居強右衛門の主君への忠誠心に心打たれ、自らの指物にその姿を使うようになったとのこと。 圧倒されました。 鳥居元忠が鳥居の絵の旗で(やっぱり)と思ったり、直江兼続の旗が愛ではなかったことに(あれ?)と思ったり、楽しみながらページをめくっていきました。 秀吉の旗はさすがの総金。成金ぽいですが、戦場では金の旗が随所でたなびき、美しい光景だったそうな。 どの旗もカラフルで、経文のようなものがあるかと思えば斬新なモダンアートと呼べるものもあり、全般的に高いデザイン性に富んでいます。 鎧や兜よりも、旗指物の方に興味がある自分を知りました。 これはマニア心をくすぐる資料ですね。 この本を読みこんだ人と、語りあってみたいと思うほど、楽しめた図鑑でした。
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