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ポストモダンの共産主義 はじめは悲劇として、二度めは笑劇として ちくま新書
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 筑摩書房 |
発売年月日 | 2010/07/10 |
JAN | 9784480065575 |
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ポストモダンの共産主義
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商品レビュー
3.8
18件のお客様レビュー
資本主義には、ここを越えたら合法的なビジネスが非合法なものになる、という厳密な転換点がない。資本主義を推し進めると、これまで商品の対象とならなかったものを商品化させてしまう。このように資本主義は一度始めてしまうと、やめることができない。そこで資本主義に対抗できる手段はどうなるの...
資本主義には、ここを越えたら合法的なビジネスが非合法なものになる、という厳密な転換点がない。資本主義を推し進めると、これまで商品の対象とならなかったものを商品化させてしまう。このように資本主義は一度始めてしまうと、やめることができない。そこで資本主義に対抗できる手段はどうなるのか。資本主義とは対極的なコミュニズムは有効活用できないだろうか。ところが、コミュニズムは市場と国家という枠組みを破ることが現状厳しいので期待はあまりできない。しかしそれでも、もっと本気でコミュニズムについて取り組むべきだ、と著者は強く主張する。
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前回読んだ時は力不足だったと思います。今回、再挑戦して今日、搾取がますます超過利潤の形を取っている現実を読み取ることができました。ビル・ゲイツの例は大変わかりやすかった。なるほどと納得できました。社会が今日抱える大惨事の回避方法に、優れて先見性があるのではないかと思います。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
J.P.デュピュイの「プロジェクトの時間」 -2011.05.10記 過去と未来の閉じた回路である時間-未来はわれわれの過去の行為から偶然に生み出されるが、その一方で、われわれの行為のありかたは、未来への期待とその期待への反応によって決まるのである。 「大惨事は運命として未来に組み込まれている。それは確かなことだ。だが同時に、偶発的な事故でもある。つまり、たとえ前未来においては必然に見えていても、起こるはずはなかった、ということだ。‥‥たとえば、大災害のような突出した出来事がもし起これば、それは起こるはずはなかったのに起こったのだ。にもかかわらず、起こらないうちは、その出来事は不可避なことではない。したがって、出来事が現実になること-それが起こったという事実こそが、遡及的にその必然性を生み出しているのだ。」 もしも-偶然に-ある出来事が起こると、そのことが不可避であったように見せる、それに先立つ出来事の連鎖が生み出される。物事の根底にひそむ必然性が、様相の偶然の戯れによって現われる、というような陳腐なことではなく、これこそ‥‥偶然と必然のヘ-ゲル的弁証法なのである。この意味で、人間は運命に決定づけられていながらも、おのれ‥‥の運命を自由に選べる‥‥のだ。 環境危機に対しても、このようにアプロ-チすべきだと、デュピュイはいう。 大惨事の起こる可能性を「現実的」に見積もるのではなく、厳密にヘ-ゲル的な意味で<大文字の運命>として受け容れるべきである-もしも大惨事が起こったら、実際に起こるより前にそのことは決まっていたのだと言えるように。 このように<運命>と-「もし」を阻む-自由な行為とは密接に関係している。自由とは、もっと根源的な次元において、自らの<運命>を変える自由なのだ。 つまりこれがデュピュイの提唱する破局への対処法である。まずそれが運命であると、不可避のこととして受けとめ、そしてそこへ身を置いて、その観点から-未来から見た-過去へ遡って、今日のわれわれの行動についての事実と反する可能性-「これこれをしておいたら、いま陥っている破局は起こらなかっただろうに!」-を挿入することだ。
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