指さして言うTOYOTAへ 誰のためのクルマづくりか

徳大寺有恒【著】

• 販売会社／発売会社: 有峰書店新社
• 発売年月日: 2010/07/07
• JAN: 9784870452367

商品レビュー

2012/12/01

自動車が、というより、国産車がつまらなくなったその理由に思わず納得してしまった一冊。もやもやしていたものが言葉になった。

本来楽しいもの、楽しむものであった自動車が、便利なもの、実用的なものとして徹底的に売られた（その主役がTOYOTA）結果、誰もが所有する結果となり、趣味的な比重は下がっていき、今のような、趣味にする対象とはなりえない存在になってしまった。道具になってしまったとしている。

2年前に書かれたものであり、電気自動車についての予想についても、燃料についての記述も2年前のものであるが、2012年12月の現時点においても世の中あまり変わっていないというか、進んでいないというか、そのような状態である。

自動車を、TOYOTAを愛するがゆえの作品であろう。

2010/10/23

ずっと前から思っていた日本の車のつまらなさ。以前はトヨタ車にのっていたけれど、今ではトヨタのウェブサイトを見ても乗りたいクルマは皆無。トヨタだけではないけれど、日本一のクルマメーカートヨタだから顕著に見えるのでしょうか。ミニバンミニバンミニバン、ハイブリッド、ハイブリッド、ハイブリッド、、、ほかには？F1参戦記念のレクサスLF-Aがようやく発売したときにF1におらず、社長肝いりのスポーツブランドの第一弾が四角いミニバンと残念さが際立つトヨタ。四角く重心の高いミニバンはセダンやクーペに比べ重心が高いから運動性能が落ちるんですよ、それなのにスポーツ？ただでさえ四角いのが暴走している公道を危険な場所に？それがクルマメーカーのやることですか？プリウスはものすごい機械だけれど、クルマの楽しさはありませんよね。そのへんもう少し何とかなりませんか？売れることだけを目指すのは終わりにしてその上を行きませんか？

と、そんな運転する楽しさを求め、私のようにちょっとヘソの曲がったクルマ好きが読んだら少し気分の晴れる本です。徳大寺さんが指を差して言うのは、それだけトヨタに期待しているからであり、この本を読んで満足するのはトヨタであればまたやってくれるとクルマ好きの皆も思っているからでしょう。