地域主義の制度論的研究

廣部和也(著者)

• 販売会社／発売会社: 大学図書
• 発売年月日: 2008/03/01
• JAN: 9784797291384

商品レビュー

2011/04/29

APECが多角的貿易制度に強く肩入れしたことはAPECを特徴付ける特徴となった。APECはWTOの補完物であり続け、それに取って変わろうとすることはできなかった。
APECはWTOの設立に賛成した。そして動向をうかがっている人々に対して、強い影響を与えるメッセージを精力的に送った。
内向きで差別的な地域ブロックとはまったく対照的にAPECが貿易と投資を自由化することで生じる利益は開かれた地域主義の原則に基づいてメンバーと非メンバーの双方で分かち合うようになっている。
アメリカは覇権後の世界において、継続的に一国行動主義プラス保護貿易政策を採用してきた。この政策は多くの場面で東アジア諸国に対して消極的な影響を及ぼしてきた。
現在のWTOにとって、地域的貿易協定が増大することによってもたらされる最大の問題はWTOが目的とする多角的かつ無差別な自由貿易への道を阻害することにある。
国際法学者は何年にもわたって、国際裁判の重要性を重視してこなかった。