マーケティング・チャネル政策の再構築 日用雑貨業界におけるチャネル・パワー関係からの考察

榊原健郎【著】

• 販売会社／発売会社: 唯学書房/アジールプロダクション
• 発売年月日: 2010/05/10
• JAN: 9784902225563

商品レビュー

2011/02/12

日本の日用雑貨業界におけるチャネル・パワーについて、全国型、広域型、地場・小型卸に対する有効なチャネル政策についてのフィールドスタディ。論文ベースなので読みにくいが具体的なデータに基づく考察は参考になる。

2010/09/30

１．高い売上のメーカには優先的棚割や情報提供、流通コスト低減の共同取り組みを行う。
２．収益性の高いメーカーには、製品共同開発を展開する。
３．価格維持活動はしない。
４．小売企業間競争が激しいほどメーカに情報提供する。

チャネル経営施策
１．組織的政策変数
２．情報的施策変数う
３．マーケティング施策変数

2010/08/28

4Pの中では異質なマーケティング・チャネル政策を
メーカーとしてどうとるべきであるのか？

現代流通のかかえる問題点からから、チャネル・パワーという
視点から記述されている著者の博士論文がベースになった本。

著者はライオンの執行役員。
特約店という卸との取引がメインのトイレタリーメーカーであるため、
チャネル政策の主眼が卸との関係構築にだけ置かれている点は、
一般的な流通のビジネス本としては、正直どうかと思う。
やはり、直販や小売との関係についても言及してもらいたいのが、
一般的な意見だと思う。

但し、自分自身がこれから修論を書く立場にいることもあって、
論文ベースとなっている本著は、必要十分な内容であると感じるともに、
論文自体の書き方の参考にもなった。

しかし、前段の問題意識は正に自分が感じているものと同じ。
改めて業界のかかえる問題点を実感している。