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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 小学館 |
発売年月日 | 2010/05/24 |
JAN | 9784092905375 |
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商品レビュー
3
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※このレビューにはネタバレを含みます
オランダの少女キーク(9才くらい)の父親は医者。NPOの活動で、戦場の医者として、時々、世界の危険な国へと旅だってしまう。キークと母親は、オランダの家で父親の帰りを待つ。 感受性豊かなキークは、父親が流れ弾に当たって死んでしまう夢を見る。父親の死の可能性を低くするために、どうしたらいい? ペットが死んだ子はいるけど、父親が 死んでしまった子は少ない。 ペットも父親も死んだ子はさらに少ないはず。父親が死ぬ確率を低くするために、ペットが死んでしまうというのはどうだろう? 不安に押しつぶされそうになりながら、キークは、そんなことを考えてしまう。そして、ペットショップで、死にそうなネズミを手に入れる・・・ 主人公の繊細な心の動き、母親やおばあちゃんとの関係、友達や学校でのことが、細やかに描かれている。
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主人公キークの願いは「パパに生きていてほしい」、ひたすらにそれだけである。 そのために少女の思考は、「パパが生きている可能性」を大きくするために、飼っている犬やネズミの死を望むというショッキングな方向へと傾いていく。 そんなキークの思考と行動を周りの大人(ペットショップの店員や母親たち)がきちんと止めてくれる。 特に飼い犬のモナを歩道橋から落とそうとするキークを救う通りすがりの男性は、彼女を叱り、ちゃんと間違いを指摘し、そしてキークの不安を聞いてくれる。 ああ、いい大人だなぁとしみじみ思う。 子どもの間違った行動を、大人が「きちんと」止める。それはとても大事なことではないだろうか。特に幼い子どもにとっては。 それがきちんと描かれているところがいいなぁと思った。 ただ、最後のほうの場面で、学校の授業で先生がキークに自分の父親のことを話すように促していたけど、自分がキークの立場だったら……と考えたら、ちょっと嫌だな、と思ってしまった。 その後の放課後の出来事として、「うんざりした気持ちになったモナ」が、黒い犬の鼻先にガブリとかみついて、くさいおならをしたのが、そんな積み重ねられたわずらわしさを吹き飛ばすようで小気味よかった。
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キークとお母さんが、お父さんがいなくなって不安を抱く話。言葉が綺麗で胸がきゅうとなる場面がいくつかあった。好い話だったな。
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