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ウエットな資本主義 日経プレミアシリーズ
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 日本経済新聞出版社 |
発売年月日 | 2010/05/10 |
JAN | 9784532260798 |
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ウエットな資本主義
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ウエットな資本主義
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商品レビュー
3.2
5件のお客様レビュー
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【感想】 学生の頃に読んで感銘を受けた本を再読。 社会人として10年近く過ごした今改めて読むと、理想ではあるけど、ちょっと現実的ではないかも感が強い・・・・ 「確かに自分だけが儲けるのではなく世間に還元しよう!」と思うけど、何のメリットもなく聖人君子のようにいざ実行している人など一握りなんじゃないだろうか。 僕個人としても営業職なので、他人(他社)を出し抜いてでも勝ちたい、そして儲けたいという気持ちが非常に強いので、綺麗事を言っちゃいられない立場。 正直、読んでいて夢物語だなーと思わざるを得ない。 ただ、納得させられる箇所が多かったのも事実。 自身の利益追求だけでなく、人情味を少々重視する点。 己のプレゼンありきではなく、しっかりと傾聴する点。 この2点は必ずしも必要なスキルだな。(自身がのし上がるうえで、だけども) 昔感銘を受けたはずなのに。やはり世間の厳しさを知ると人はこうも変わるのか・・・・ 【内容まとめ】 1.競争を重視する経済と、温かな地の通う経済を結婚させよう!いいとこどりをすればいい。 2.今の時代を生きていくには、プレゼンテーション能力よりまず聞く力。 プレゼンテーション能力だけの人は、いつか足をすくわれ、批判を受けてしまいます。 聞く力の元になるのが、共感力や想像力。 自分ではない相手が、何にどうしてつまずいているのか、何を考えているのか、想像力を働かせることができるかどうか。 3.ウエットな資本主義とは、資本家が自らの利益追求だけに動くのではなく、自らを律しながらお金と温かさを回転させることだ。 資本家は社会活動家と考えればいい。いっぱい稼いで、若者の雇用を一人でも多くする、志の高い仕事なのである。 【引用】 ウエットな資本主義 競争を重視する経済と、温かな地の通う経済を結婚させよう!いいとこどりをすればいい。 p35 今の時代を生きていくには、プレゼンテーション能力が問われているように思われがちですが、それよりまず聞く力。 プレゼンテーション能力だけの人は、いつか足をすくわれ、批判を受けてしまいます。 聞く力の元になるのが、共感力や想像力。 自分ではない相手が、何にどうしてつまずいているのか、何を考えているのか、想像力を働かせることができるかどうか。 p50 資本主義だからしっかり儲けていい。しかし、儲けるだけではいけない。資本主義はお金をまわすこと、お金を止めないことがルールだ。 そして、お金をまわすと同時に、あたたかさをまわす必要がある。 p53 一個一個にイエスとかノーをハッキリさせない。⚪︎や×をつけない。△を選んだり、白でも黒でもなく灰色だったりするあやふやな日本人。困ったものだと言われてきた。 だが21世紀はむしろ、この◯と×が共存してしまうような日本の感覚が、世界を引っ張っていく可能性があると思う。 p84 ・病院を黒字に転換させた「あったかなシステム」 ぼくが病院長になったとき、諏訪中央病院は2年続けて赤字を出した直後だった。その状況で39歳の僕が院長に指名された。 まず健康づくり運動を行い、患者を減らすことをやむなしとしてでも、病院が失っていた信頼を取り戻す行動を行なった。 地域の健康意識が高まり、日本でも有数の長寿地域になった。 不健康で早死に、病人が多いので地域の医療費が高い、地域の中核病院は赤字で崩壊・・・3つの地獄が次々と解決した。 次に大切にしたのは、医師や看護師があったかな空気を持っていること。 元日でも出勤し、入院中の患者に声をかけて回った。「患者様にあたたかく」を、リーダーが率先垂範した。 また管理職手当のカットを幹部職員たち自らが申し出てくれたおかげで病院が引き締まり、就任して一期目からすぐに黒字になった。 さらにあったかなシステムをつくろうとし、救急医療や高度医療の病院を中心に、特老や老健施設、ホスピスや回復期リハビリ病棟を次々に開設し、働く職員だけでなくシステム全体のあたたかさを目指した。 p87 ウエットな資本主義とは、資本家が自らの利益追求だけに動くのではなく、自らを律しながらお金と温かさを回転させることだ。 資本家は社会活動家と考えればいい。いっぱい稼いで、若者の雇用を一人でも多くする、志の高い仕事なのである。 p120 ・BOP...ボトムオブピラミッド 世界の人口の約70%にあたる層のこと。年間約3,000ドルで暮らしている人々。 世界の全人口のうち、約40億人がBOPの生活水準。この人達の生活や健康や教育の水準を上げるきっかけになる経済活動が注目を集めている。 殿様商売ができる時代ではない。需要の隙間を見つけだして埋めて行く。 新しい経済のあり方を模索する時代ではないだろうか?
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資本主義は波だ。 下がった波は必ず上がる。上向きの波をつくるためには、お金とあたたかさをまわすこと。 ウェットな資本主義は回転が勝負。 金は持ってる人が使いましょう。
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輸出企業を優遇する極端な低金利政策や円安誘導による反動がリーマンショックを機に日本経済を大不況に陥れた。小泉政権は産業構造の転換を志向したが中途半端に終わり、結局は世界と競争できる産業は育たなかった。小泉改革による医療費の削減は医療崩壊、介護崩壊を惹起し安心と希望を簒奪した。人々が豊かになるためにはお金が使われなかった。日本はお金持ちなのに全く効果のないことにしかお金が使われなかったため、この20年、生活の実感としての豊かさを感じることができなかった・・・。お医者さんが書いた経済の本とは思えない素晴らしい出来栄え。数式はなくリリカルな言葉でしっとり綴られる。著者曰く資本主義は本来競争を原則としたドライなシステム。その反対を目指そうとするのがウエットな資本主義。すぐれた戦略を持ちつつ、どこかに温かな心配りがあると暖かな空気が流れる。資本主義に温度があるわけではないが、冷たい資本主義とあたたかな資本主義があるという。ウエットな資本主義の鉄則はお金とあたたかさを廻し続けること。この鉄則が守られるなら日本の再生はすぐそこだ。
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