三好長慶 人物文庫

徳永真一郎【著】

• 販売会社／発売会社: 学陽書房
• 発売年月日: 2010/05/20
• JAN: 9784313752603

商品レビュー

2021/08/26

主人公の三好長慶と陰の主人公松永久秀。父元長を主家の細川晴元と叔父三好宗三と木沢長政に攻め殺される。復讐を誓いながら傅役の松永久秀と二人二人三脚で三好家の力を蓄える。宗三と長政を討ち取るがそこから長慶の気力が抜けるのか何事も松永久秀の言いなりとなってしまう。弟の一存、義賢と次々と不慮の事故討ち死にで失くし冬康を謀反の罪で謀殺してしまう。次第に衰弱し死期を悟る長慶だが最後に松永の耳元で松永久秀を倒せなかった事を悔やみ最期を迎える。

2012/04/22

題名にもなっていて、本作の主人公は“三好長慶”だが、この作品には「もう一人の主役」も居ると思う。それは“松永弾正”である。松永弾正は三好家の家臣だった人物で、三好長慶は彼の主人だったのだ…

三好長慶と松永弾正の主従は、繰り返される争いを勝ち抜き、室町幕府の実権を手中にする。ここで、「飽くなき野心」に衝き動かされる松永弾正が暗躍し始める…

これは意外に面白い!!

2011/04/07

三好長慶の陰に松永久秀あり。初めは忠臣そのもので、そこに嘘偽りは見えません。久秀の智謀によって三好家は強大化していきましたし、長慶も久秀の手綱をしっかりと握り、自らの手足のように活用しているように見えます。しかし徐々に久秀の影響力・発言力は増大していき、やがて…。長慶の器量も申し分ないのですが、それ以上に久秀の不気味さが際立つ物語ですね。

読了日　2010年10月