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日本のナショナリズム ちくま新書
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 筑摩書房 |
発売年月日 | 2010/05/10 |
JAN | 9784480065506 |
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商品レビュー
2.7
4件のお客様レビュー
中国在住経験のある著者による、よく調べられた面白い本である。ただし、マルクス主義ではないにしろ左翼的な反帝国主義に固執した発言が気になった。「幕末に、ヨーロッパ列強の覇権争いに日本もいち早く参加するため開国した」「日本の植民地政策により、収奪されたアジア諸国から恨みがずっと残った...
中国在住経験のある著者による、よく調べられた面白い本である。ただし、マルクス主義ではないにしろ左翼的な反帝国主義に固執した発言が気になった。「幕末に、ヨーロッパ列強の覇権争いに日本もいち早く参加するため開国した」「日本の植民地政策により、収奪されたアジア諸国から恨みがずっと残った」は、誤りであると思う。また、「信念を貫いた祖父を見習うべき」とか「大政翼賛会に賛成したから悪い」等の、時の話題性トピックを無理につなぎ合わすジャーナリスト的レトリックで話が進められている箇所があり、論理的学術性に乏しい。 印象に残った箇所を記す。 「李登輝が「台湾のわれわれに文明を伝えてくれたのは日本である」という見方から「認識台湾」という教科書をつくった。それまで中国の清朝は台湾に何もしてくれなかったのに、日本は文明的な方法をいろいろ施し、指導してくれた」 「戦争の最中でも、植民地の台湾人は軍属止まりであって、士官学校にも行けない。ところが、併合された朝鮮半島の人々は、日本国民に準ずる権利を持ったので、士官学校に行くことができ、最後は中将になった人までいるように、日本国民とほぼ同じ権利を与えられていた。ところが台湾人は、最後まで二等国民、軍夫という民間人のかたちでしか採用されなかったのである」 「「夷の術をもって夷を制する」佐久間象山」 「中華の外側は外夷で、中華文明では外交という発想はない。外の野蛮を接待してやる「接待所」はある」 「よく見る人(予言的思想家)、見ておこなう人(坂本龍馬、高杉晋作)、そしておこなうときには果決するという政治的な人間(木戸孝允、西郷隆盛)、この三種類の人間が、開国のような変革期には必要になる」 「戦前:テリトリー・ゲーム、冷戦後:アイデンティティー・ゲーム」
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何が言いたいのかよく分からない。北一輝を非常に高く評価してるみたいだけれど、日本版空想的社会主義にしか見えない。
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歴史の教科書などをひもときますと、大正時代に確立された政党政治への道が確立と同時に腐敗し始め、「気がついたら」軍部主導の政権運営になっていったと叙述されるきらいがありますが、その叙述を一皮むいて、尋ねてみますと、結局の所、政党政治は軍人によって引導が渡されたのではなく、政党そのも...
歴史の教科書などをひもときますと、大正時代に確立された政党政治への道が確立と同時に腐敗し始め、「気がついたら」軍部主導の政権運営になっていったと叙述されるきらいがありますが、その叙述を一皮むいて、尋ねてみますと、結局の所、政党政治は軍人によって引導が渡されたのではなく、政党そのものによって自己解体してしまったというのが真相です。 ⇒ 【覚え書】「統帥権干犯問題と政党政治の自滅」、松本健一『日本のナショナリズム』ちくま新書、2010年 http://thomas-aquinas.cocolog-nifty.com/blog/2010/07/2010-befb.html
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