周恩来秘録(下) 党機密文書は語る 文春文庫

高文謙【著】, 上村幸治【訳】

• 販売会社／発売会社: 文藝春秋
• 発売年月日: 2010/05/06
• JAN: 9784167651695

商品レビュー

2013/09/17

これまで歴史の陰に隠れがちだった大宰相の真の姿を白日の下に曝した一冊。平成生まれにとって、周恩来のイメージといえば、田中角栄と握手して日中国交正常化くらいなもんだが、本書では、大躍進政策が失敗したため毛沢東が林彪の失脚を画策するあたりから死去するまでの周を描いている。毛沢東という存在の前では、直属の部下や上司を裏切り、文化大革命を推進せざるを得なかった周恩来。これまで秘蔵されてきた文章から窺えるその苦悩や後悔の数々には、現代の中間管理職的な悲哀を感じずにはいられなかった（そんなものとは当然くらべものにはならないが）。

2010/10/10

劉少奇、林彪の次は・・・いよいよ周恩来へ！上巻と比べ面白くなります。しかし毛沢東の猜疑心は半端ないですね・・・最近はわかりませんが、以前中国でタクシーに乗ったとき毛沢東の写真が飾ってあったのが印象的です。周恩来のタクシーもいましたが、圧倒的に毛沢東。あれだけ国をめちゃくちゃにしたのにやはり「神」なんですね。