ナレッジ・クリエイター 価値創造のマネジメント

越出均【著】

• 販売会社／発売会社: 創成社
• 発売年月日: 2010/04/20
• JAN: 9784794423306

商品レビュー

2010/09/07

（S）
　本書の目的は、引用文に書いたとおりである。この目的を読んでも分かるように非常に難解な本で、一度読んだだけでは読めない。
　学者が書いてる本だけあって、非常に丁寧（分かりやすい、という意味ではなくトレーサビリティがあるという意味）に書かれているが、それがまたちょっと窮屈な感じをもたらしてしまう。
　「知」ということに関して、深く論考してあり、ロックやカントといった人の認識についての古典哲学まで持ち出してきている。
　この難解さを楽しむ読み物としては良いが、なかなか実用には結びつかない。これは自分自身の未熟さもあるが、一般的な評価としてもそうなると思う。星はふたつにしてあるが、もしかしたら自分自身のレベルアップにしたがって、これも増えるかもしれない。

2010/06/15

技術シーズを市場が求める商品やサービスに変えることができる文系の人材を含めてビジネスクリエーターととらえるべきであること。
専門外の知識、周辺の多様な知識を必要とするクリエーターの学習は多少特殊であって、T字型の専門知を想定しなければならない。創造的な活動を促進するための水平的な知が縦に深耕された専門知に有効に働くことを考えると彼らの知は単独に形成されることはない。
戦略的思考を実践する人間のエネルギーに価値を見出し、学習のプロセスから不意に偶然に生まれる戦略の知が本当のように思われる。
クリエイティブ資本という概念を持ち出し、それはクリエイティブな能力で構成され、価値の高い製品やサービスを生み出せる人々で形成されるとしたうで、新しい技術を開発し、新しい産業を創出し、経済成長の原動力となるのは人間の創造性である。
信念に基づくプロフェッショナルの知は創造的問題解決者の根源をなす。