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江戸の味を食べたくなって 新潮文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 新潮社 |
発売年月日 | 2010/03/27 |
JAN | 9784101157528 |
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江戸の味を食べたくなって
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商品レビュー
3.9
16件のお客様レビュー
本当は『鬼平犯科帳』とかメジャーな作品から攻めなきゃダメなんだろうけど、タイトルの茶目っ気ぶりにしてやられた。 一番にお金をかけるべきは食だという考えにシフトしつつある。お金があればまずは美味いものでも食いに行くというのが理想だけど、写真にでも残さない限り食べたものの記憶は簡単...
本当は『鬼平犯科帳』とかメジャーな作品から攻めなきゃダメなんだろうけど、タイトルの茶目っ気ぶりにしてやられた。 一番にお金をかけるべきは食だという考えにシフトしつつある。お金があればまずは美味いものでも食いに行くというのが理想だけど、写真にでも残さない限り食べたものの記憶は簡単に残ってくれないのが現状。最近食べたなかで一番美味しかったものですら即座に出てこない… その点池波さんの食の記憶は味も思い出も鮮明で、話だけで空腹になってくる。鮮明なのは時代的なものもあると思うけど、食べるとは本来噛み締めることなんだと実感した。 プロの料理人との対談は勉強になるし食べるということへの教訓にもなる。 それにしても偏食気味な幼少期から、のちにメディアが注目するレベルの食通にまでなったきっかけが太平洋戦争なのは意外というか、皮肉というか。 後半はエッセイや短編小説がパラパラと。 全体的に好きなものを寄せ集めた仕上がりで、前に聞いたエピソードが2−3回再登場することも。 小説はご自身の体験を思いっきりベースにされていた。代表作とも言える時代小説群は悲しきかな読んだことがないけど、何だか景色が心に沁み渡りもっと読んでいたくなる。 「死ぬために食べる」 佐藤隆介氏が綴ったあとがきで知った池波さんのその理念と自分が感じた「食べる=噛みしめる」がリンクしたように思えた。 自分は恥ずべき食べ方をしていないか。 今一度胸に手を当てて考えると、「そんなんじゃいけねぇよ」って声がこだました。
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果たして本書のタイトルが相応であったかは疑問であるが、久しぶりに池波氏の文章を楽しんだ。味の歳時記では、江戸から東京へと引き継がれ、そして今は味わえないような食材の話も交えて四季が語られる妙味。第二部の対談では江戸っ子の会話の雰囲気を堪能。第三部ではフランスが舞台となっていたが、...
果たして本書のタイトルが相応であったかは疑問であるが、久しぶりに池波氏の文章を楽しんだ。味の歳時記では、江戸から東京へと引き継がれ、そして今は味わえないような食材の話も交えて四季が語られる妙味。第二部の対談では江戸っ子の会話の雰囲気を堪能。第三部ではフランスが舞台となっていたが、エッセイ、語り下ろし、小説と同じ素材を使い回したような構成だったが、これも絶筆を盛り上げんがための趣向なのだろう。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
池波正太郎の食に関するエッセイ集。いきつけのお店に行く心境や、その食事の描写は心に響くと言うか、胃が刺激されると言うか。自分も季節の旬のものをめでてみるのもいいなぁと、かなり刺激を受けました。 食べ物で四季を感じる、いまの社会では薄れてしまった感覚ですが、自分で実践してみるのも一興だと思える一冊でした。
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