- 中古
- 書籍
- 書籍
ブギウギ
定価 ¥2,310
110円 定価より2,200円(95%)おトク
獲得ポイント1P
在庫なし
発送時期 1~5日以内に発送
商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 角川書店/角川グループパブリッシング |
発売年月日 | 2010/03/29 |
JAN | 9784048740371 |
- 書籍
- 書籍
ブギウギ
商品が入荷した店舗:0店
店頭で購入可能な商品の入荷情報となります
ご来店の際には売り切れの場合もございます
オンラインストア上の価格と店頭価格は異なります
お電話やお問い合わせフォームでの在庫確認、お客様宅への発送やお取り置き・お取り寄せは行っておりません
ブギウギ
¥110
在庫なし
商品レビュー
3.8
13件のお客様レビュー
太平洋戦争終戦前後を舞台に、箱根の旅館に収容されたドイツ軍Uボート艦長の不審死を巡るミステリ活劇小説。 この時期の日本にドイツ兵が存在していた(しかもドイツ降伏後なので、既に同盟国ではなくなっており、「捕虜」の立場)という設定が新鮮。 冷静に考えれば、史実としてそのようなドイツ...
太平洋戦争終戦前後を舞台に、箱根の旅館に収容されたドイツ軍Uボート艦長の不審死を巡るミステリ活劇小説。 この時期の日本にドイツ兵が存在していた(しかもドイツ降伏後なので、既に同盟国ではなくなっており、「捕虜」の立場)という設定が新鮮。 冷静に考えれば、史実としてそのようなドイツ兵がいたとしても不思議ではないが、「鬼畜米英」とは異なる西洋人だが観方とも言い難い、という微妙な立場と、箱根・芦ノ湖畔の閑静な旅館町という組み合わせが実に妙味。 戦後の東京の描写も佳い。 綿密なリサーチに裏打ちされているに違いないディテールで生き生きと紙面から立ち上がってくる、焼け野原と闇市とGHQに象られた、敗戦直後の東京。 登場人物のキャラクタリゼーションも秀逸。 特に、エネルギッシュで純粋でありながら、強かさも備え持つヒロイン・リツが、ぐいぐいと物語をドライヴしていく。 ミステリとしては今一歩鮮やかさに欠ける気もするけど、そういうことがあんまり気にならない自分のような読者には十分。 一気に読ませる力のある小説です。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
1945年の戦中、そして戦後すぐの混乱期を舞台に箱根で水死体が発見されたドイツ人船長の死の謎から、第2の死、そしてヒロインともいうべき女中リツの東京での活躍、通訳者・法城の謎を追っての行動と、ドイツ人女記者・オルガ・・・。この辺りになるとスリル満点です。戦中・敗戦直後の混乱期の日本の事情が詳細に書かれ、しかも日独という敗戦国の暗い部分、そして戦勝国米国側においても、様々な勢力の張合いが描かれ、歴史の勉強にもなる大変面白い本でした。
Posted by
●:引用 ミステリーであることは間違いないが、最後の最後まで、何が書きたかったのか(主題?)が読み取れなかった。これか? ●女たちにとっては、国が戦争に負けたことなんか、どうでもいいのだ。無条件降伏を前にして、大日本帝国の男たちは、国体を護持することを求めた。第三帝国の男たちは...
●:引用 ミステリーであることは間違いないが、最後の最後まで、何が書きたかったのか(主題?)が読み取れなかった。これか? ●女たちにとっては、国が戦争に負けたことなんか、どうでもいいのだ。無条件降伏を前にして、大日本帝国の男たちは、国体を護持することを求めた。第三帝国の男たちは、アルゼンチンに亡命してまで、帝国の存続を図った。男たちは永続を求める。しかし、女はそんなことはどうでもいい。(中略)大切なのは、生き延びること。(中略)大東亜戦争は、日本人の集合的無意識の生み出した古代神、現人神の天皇による、キリスト教世界への挑戦であった。しかし、敗戦という破壊の中から生まれてきたものは、男と女では違っていた。男にとっては、敗北者の精神。アメリカは、勝者という神になった。女にとっては、新たなる女たちの誕生。アメリカは、新たなる女たちを庇護する神となった。その神は、アメリカという姿をとってはいるが、実体は日本の古来の神なのかもしれない。いずれにしろ、アメリカという神は、日本人に告げる。忘れよ、と。女たちは、古い女を忘れて、新しい女に生まれ変わる。そして、男は敗北の屈辱を忘れて、神の僕となる。わたしには忘れられそうもないと思った。 ●わたしには、オルガの『愛』と呼ぶものが、胡散臭い代物にしか思えなかった。オルガが共産主義こそ『愛』だと呼ぶことと、ヒットラーが、ゲルマン民族による支配を、世界平和のためだ主張したことと、どう違うというのか。女たちは、自分の行動原理を『愛』と呼び直すことで、権力志向に浪漫的な化粧をほどこしているだけではないか。 ●女たちにとって、何でもいいのだ。相手が男でも、子どもでも、動物でも、政治形態ですらもいい。その対象に向かう気持ちに『愛』と名づけるだけでいい。そこから、迸るような力が湧いてでてくる。それが女というものなのだ。理念によって立ち向かうのではなく、心と情熱で立ち向かう生き物。(中略)わたしたちは友人だったのだ。彼女が、その繋がりを『愛』と呼び、信じている限り、それは愛となる。 「化石の荒野」に似ている? 戦争責任(東京裁判、ニュールンベルグ裁判)の問題?が見え隠れする。
Posted by