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ギリシア神話 トロイアの書
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 理論社 |
発売年月日 | 2010/03/23 |
JAN | 9784652011645 |
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ギリシア神話
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ギリシア神話
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商品レビュー
3.7
3件のお客様レビュー
斉藤洋氏のギリシア神話シリーズ第3巻、完結です。 今回はトロイア戦争の物語が綴られています。 トロイア戦争は伝説か史実か、未だに確定していない出来事です。 トロイア一帯から伝説と思われていた遺跡群が発見され、全てが絵空事でないことはわかっています。 そんな浪漫ある戦役を、1・2巻...
斉藤洋氏のギリシア神話シリーズ第3巻、完結です。 今回はトロイア戦争の物語が綴られています。 トロイア戦争は伝説か史実か、未だに確定していない出来事です。 トロイア一帯から伝説と思われていた遺跡群が発見され、全てが絵空事でないことはわかっています。 そんな浪漫ある戦役を、1・2巻同様にアテナ神が語ります。 トロイア戦争は神々だけでなく人間の動きも活発で、他のギリシア神話よりも複雑です。 そのために児童書ですが難しく、大人が楽しめる内容でしょう。 又、少々誤字がありましたが許容範囲に思えました。
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アテナの一人称で語るギリシア神話シリーズ3巻で全編がトロイア戦争についてです。2巻ペルセウスの書を飛ばして読みましたが、それで問題なく楽しめました。子供とともに先を楽しみにしてどんどん読み進めましたし、また「戦争というものはくだらない、ばかばかしい」、「戦争に『いい者』はいない...
アテナの一人称で語るギリシア神話シリーズ3巻で全編がトロイア戦争についてです。2巻ペルセウスの書を飛ばして読みましたが、それで問題なく楽しめました。子供とともに先を楽しみにしてどんどん読み進めましたし、また「戦争というものはくだらない、ばかばかしい」、「戦争に『いい者』はいない」、「力のない女性は物のように扱われうる」ということを学ぶことができたので、読んだ甲斐が大きかったと思います。 トロイア戦争について読むのは私もまったく初めてだったので、描写のどこまでが斉藤洋ならではなのかは判断できませんが、「ならでは」の部分はそんなになかったのではないかと推測します。トロイア戦争がこんなにも読んで面白いものだとは全然知りませんでした。ギリシア神話というとダフネやアラクネやナルキッソスの小話が有名だと思います。子供向けに編集された本では少なくとも普通はそうだし、以前読んだ大人向けの物でもそうでした。しかし、この長編こそがギリシア神話の醍醐味だと思いました。ストーリーには神々と人間と英雄が多数入り交じって登場し、それぞれの立場を持っています。神々の気まぐれで与えられたきっかけに、まんまと人間が戦争を引き起こし、それに神々が参戦し、混然となりながら予言が充足されていく…という独特の世界観が面白いです。不条理でやるせない展開が登場人物を襲うのもギリシア悲劇ならでは(?)という感じでいいですね。アクションの描写もよいのですが、戦争に至る過程が本書の半分ほどを占めて細かく描写されているのが、戦争というものを理解するのに役に立ちました。 この戦争のくだらない理由は、賞品として与えられた世界一の美女(人妻)でした。そのヘレナをはじめ、人間の女性はまるで没個性的で物のように扱われています。一方で、女神たちは個性的で奔放に我が物顔で振る舞っています。この非対称性はなんなのだろう、と疑問に思いました。結局その違いは力の有無ということだと娘には話しておきました。 残酷な戦争も奔放な神々の振る舞いも避けずに叙述に含まれているので、小学校低中学年のうちの子供に読み聞かせて良かったかは疑問が残ります。カタカナ名の登場人物が多くて読むのが少し難しいこともあり、読者は小学校高学年から中学生に限定されると思います。大人が読んでも面白いのですが装丁は児童向きなので、読者が限られる本ですね。
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