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小説『坊っちやん』誕生秘話
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小説『坊っちやん』誕生秘話

勝山一義(著者)

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小説『坊っちやん』誕生秘話

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 文芸社
発売年月日 2009/09/01
JAN 9784286075297

小説『坊っちやん』誕生秘話

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2012/06/05

「漱石は堀川三四郎から角田の中学校での出来事を聞いて、舞台を松山に置き換えて物語を展開した」というのが著者の結論で、そこに至るまでの奮闘振りを描いているのが本書です。 1895年 漱石、松山中学校に赴任 (翌年、熊本第五高等学校へ) 1903年 宮城県第四中学校にて事件発生 1...

「漱石は堀川三四郎から角田の中学校での出来事を聞いて、舞台を松山に置き換えて物語を展開した」というのが著者の結論で、そこに至るまでの奮闘振りを描いているのが本書です。 1895年 漱石、松山中学校に赴任 (翌年、熊本第五高等学校へ) 1903年 宮城県第四中学校にて事件発生 1904年 堀川、同校に赴任 1905年 漱石、堀川の転任を斡旋 1906年 漱石、『坊っちゃん』を発表 教え子の堀川が角田で見聞したスキャンダルの一部始終を漱石が〈聞かなかった〉可能性もあるのだから、本書で展開される推論は、憶測の域を出ないでしょう。 たとえ、スキャンダルの内容が漱石の物語に酷似していたとしても… ただ、著者の推理が当たっているのならば、僕は、こんな風に考えてみたいと思います。 小説は、自身の経験であれ、他人からの伝聞であれ、事実そのままに描かれるものでなく、作家の創意工夫により真実を詳らかにするものである、と。 その黎明期にあって漱石は、教え子から聞いたエピソードと松山(10年前に自身が肌で実感した土地)の風土をミクスチャーして創作したのだ、と。 『坊っちゃん』の5年後、柳田國男は、佐々木喜善からの聞き書きを「一字一句も加減せずに」まとめた『遠野物語』を発表しています。 そして、散文の在り方に試行錯誤していた先人たちのうち、一方は近代文学に向かい、また一方は民俗学に進んでいきました。 ちなみに、柳田國男と共に『抒情詩』を刊行した田山花袋ですら、小説『蒲団』を事実そのままには書きませんでした。

Posted by ブクログ

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