1,800円以上の注文で送料無料

恐慌論 岩波文庫
  • 中古
  • 書籍
  • 文庫
  • 1224-17-03

恐慌論 岩波文庫

宇野弘蔵【著】

追加する に追加する

恐慌論 岩波文庫

定価 ¥924

330 定価より594円(64%)おトク

獲得ポイント3P

残り1点 ご注文はお早めに

発送時期 1~5日以内に発送

商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 岩波書店
発売年月日 2010/02/16
JAN 9784003415115

恐慌論

¥330

残り1点
ご注文はお早めに

カートに追加するカートにいれる

商品レビュー

4.6

5件のお客様レビュー

レビューを投稿

2023/05/14

 資本主義社会において、恐慌現象は周期的に発生する。この奇妙な現象を、マルクス経済学者の宇野弘蔵が精緻に分析し、そこから得た理論をまとめたのが本書である。  資本主義社会とは近代以降に誕生した社会であり、商品を中心とした経済が特徴であるが、それまでの社会と決定的に異なる点がある。...

 資本主義社会において、恐慌現象は周期的に発生する。この奇妙な現象を、マルクス経済学者の宇野弘蔵が精緻に分析し、そこから得た理論をまとめたのが本書である。  資本主義社会とは近代以降に誕生した社会であり、商品を中心とした経済が特徴であるが、それまでの社会と決定的に異なる点がある。それは人間の労働をほかの商品と同様に扱う、いわゆる労働力の商品化である。宇野は先進国で発生した恐慌現象を確認して、人間の労働力の商品化が、社会を不安定化する根本的な原因だと結論づける。人間を無理に商品化させることが、資本主義社会の崩壊を招くと見なすのである。  とはいえ、宇野は恐慌によって資本主義社会が終焉して、必然的に社会主義社会へと移行するとは考えない。むしろ、不況時に従来の資本を改良することで、好況へと転換し、それ以前よりも資本主義社会が強まると見なす。すなわち、宇野の場合、内部からの変革で資本主義社会を覆すことができないと考えるのである。

Posted by ブクログ

2020/09/26

恐慌論 (岩波文庫) (和書)2011年01月15日 23:11 宇野 弘蔵 岩波書店 2010年2月17日 労働力の商品化にひそむ、様々な問題があるらしい。 マルクス『ヘーゲル法哲学批判序説』にある「宗教の批判とは人間が人間にとって最高の存在であるという教えでもって終わる...

恐慌論 (岩波文庫) (和書)2011年01月15日 23:11 宇野 弘蔵 岩波書店 2010年2月17日 労働力の商品化にひそむ、様々な問題があるらしい。 マルクス『ヘーゲル法哲学批判序説』にある「宗教の批判とは人間が人間にとって最高の存在であるという教えでもって終わる・・・・一切の諸関係を覆せと言う無条件的命令でもって終わるのである。」 そこにある、人間と一切の諸関係、労働力商品、貨幣、商品交換、資本。 そこが何か核心にせまるものなんだ。 無条件的命令ということの必然性があるのだと思った。

Posted by ブクログ

2012/03/30
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

宇野弘蔵の経済学では、 背景となる社会科学と弁証法。 原理となる経済原論。 は非常に評価は高いが、 段階論と現状分析は評価が低い方がいる。 宇野弘蔵の経済学は、段階論と現状分析の中から原理を抽出したものであって、 歴史を紐解けば、古典経済学の流れを汲むとはいえ、その発想の斬新さを知ることができる。 逆に言えば、古典経済学の日本における古典なので、新しいものが好きな人にはちょっとかもしれない。 文章も、理念が先行していて、現実の均衡のとれた多面的な分析や、模型の精密化などはここにはないかもしれない。

Posted by ブクログ