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1972青春軍艦島
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 新宿書房 |
発売年月日 | 2010/03/10 |
JAN | 9784880084046 |
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1972青春軍艦島
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商品レビュー
4
5件のお客様レビュー
閉山直前の軍艦島で働いていた筆者が、当時の写真にエッセイを添えた一冊。懐かしい昭和な空間だけど、なじみの無い空気を感じさせる軍艦島。ファインダーに向けられる柔和な島の人々の表情が印象的。島の暮らしを振り返るエッセイは、まるで異国の旅行記を読むようで新鮮です。
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人がいた頃の軍艦島の写真は見た事がなかったので、大変興味深く読みました。 先に読んでいた『軍艦島全景』の写真を思い浮かべながら、これはあそこかなぁとか思ったり…。 筆者は、軍艦島に来る前は将来への不安などを抱えていた様ですが、写真と、添えられた文章には夢と若さがあふれていました。...
人がいた頃の軍艦島の写真は見た事がなかったので、大変興味深く読みました。 先に読んでいた『軍艦島全景』の写真を思い浮かべながら、これはあそこかなぁとか思ったり…。 筆者は、軍艦島に来る前は将来への不安などを抱えていた様ですが、写真と、添えられた文章には夢と若さがあふれていました。 何より、島に生きる人たちの表情がとてもいいです!!
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元島民である「軍艦島を世界遺産にする会」の坂本道徳理氏は先日放送されたテレビのインタビューで印象的なことを言っていた。正確な言葉は忘れましたが、こんな感じだったと思う。 観光だけでなく、軍艦島が残した未来へのメッセージを感じて欲しい。私たちは炭鉱がなくなり、島を捨てました。しか...
元島民である「軍艦島を世界遺産にする会」の坂本道徳理氏は先日放送されたテレビのインタビューで印象的なことを言っていた。正確な言葉は忘れましたが、こんな感じだったと思う。 観光だけでなく、軍艦島が残した未来へのメッセージを感じて欲しい。私たちは炭鉱がなくなり、島を捨てました。しかし、資源がなくなったからと言って、私たちは地球を捨てられますか? 軍艦島は廃墟として有名である。 廃墟の魅力はそこに濃厚な時間を感じるからだといった文脈で語られる。 最高の廃墟というものは、人が蒸発したかのように消え、人知れず残っている状態なのだろう。そういう意味では上陸不能の軍艦島は「完璧な廃墟」であった、と言える。上質なワインのように大海という完璧な”セラー”の中で熟成したのだ。 今回、観光地化されたことで、軍艦島は、廃墟としての魅力は少し薄れるのかもしれない。だが、軍艦島が上陸可能になったことはやはり意味は大きい。 僕の祖父は軍艦島の隣にある島、高島で一時期を過ごしたという。高島も端島と同じように炭坑で栄えた島だった。祖父は沖合にある軍艦島を見て過ごしていたに違いない。 「1972 青春軍艦島」は廃墟ではなく、生きている(晩年)の軍艦島を捉えた写真集だ。 当時、27歳だった写真家の大橋さんは日当の高さに釣られて、軍艦島に渡る。約半年間、炭鉱の下請け労働者として働いた時に、撮影したフィルムを33年ぶりに現象してまとめたのだという。 当たり前の話だが、写真には建物だけなく、必ず人がいる。そして、その表情が生き生きとしている。終盤には、島で起こった火災を捉えたショットもある。 その火事では一人の方が亡くなった。葬式が行われる。島には葬儀所はなく、軍艦島と高島の間にある中ノ島で埋葬される。父を亡くした家族。一家の大黒柱を失った子供の表情が、悲しみを物語る。中ノ島に出る船を見送る人々の後ろ姿。それは島の終焉とも重なる。事実、大橋さんが島を出た後すぐ、炭坑の閉鎖とともに無人となるのだ。 写真の数々は最後の島の姿、そこで暮らす人々の姿を活写しただけでなく、非情にもストーリー性を持っていることに何ともいいようのない感情を覚えた。 完璧な廃墟にも魅力はあるが、誰もいない建物はやはり、悲しい。これは改めて同書を見て気づかされたことであった。
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