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黒水仙 創元推理文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 東京創元社 |
発売年月日 | 2010/02/19 |
JAN | 9784488485023 |
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黒水仙
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黒水仙
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商品レビュー
5
1件のお客様レビュー
5- 前作に当たる『獅子座』が予想以上に面白かったので、それなりに期待していたのだが、本作はそれに勝るとも劣らない。スッと物語に入り込める導入部、興味を持続させながら展開していく筋立て、大小二つの密室とアリバイトリック、バラバラのピースが一つまた一つとはまっていくように事件の...
5- 前作に当たる『獅子座』が予想以上に面白かったので、それなりに期待していたのだが、本作はそれに勝るとも劣らない。スッと物語に入り込める導入部、興味を持続させながら展開していく筋立て、大小二つの密室とアリバイトリック、バラバラのピースが一つまた一つとはまっていくように事件の真相が徐々に明かされていくその解かれ方、実に人間くさい登場人物たち、彼らの織りなすドラマ、終盤明らかになる重要人物の特異な内面、しんみりと心揺さぶる結末、本当によくできた物語だ。ただ、大きい密室の方の殺害トリックは過剰なまでに凝り過ぎで、この辺りは『獅子座』のやりすぎな暗合にも通じるのだが、少し読み手を置き去りにしている感がある。むしろ小さい密室の方の脱出トリックの明かされ方、伏線の張り方などはサラッとスマートで小粋。アリバイ崩しの過程も濃厚かつ論理的で、時刻表うんぬんが決定打になっていないところも良い。藤雪夫が宮城出身とあってか方言がリアルで、これがまたいい味を出しているし、心にグッと来るものがある。 競作、改作の良いところも悪いところも色々と見て取れることが、バランスの悪さと見る向きもあるやも知れないが、このてんこ盛り感はサービス精神の発露と好意的に受け止めたい。
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