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鶴屋南北 笑いを武器に秩序を転換する道化師 日本史リブレット人064
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 山川出版社 |
発売年月日 | 2010/02/25 |
JAN | 9784634548640 |
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鶴屋南北
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年取ってから花開いた人というので鶴屋南北は個人的に好きなのではあるが、彼の書いた怪談のあらすじ読んでもちっとも笑えんぞ。ひたすらグロテスクで悲惨な話のような……。
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鶴屋南北についてということで、彼の作風・生涯についてその作品を紹介しながら書かれています。鶴屋南北といえば『東海道四谷怪談』がその代名詞と言ってもいいでしょうが、彼自身は怪談だけではなく「笑い」(滑稽だけでなく嘲笑や微笑、ブラックユーモアも含めて)を武器に狂言作家の頂点に立った人...
鶴屋南北についてということで、彼の作風・生涯についてその作品を紹介しながら書かれています。鶴屋南北といえば『東海道四谷怪談』がその代名詞と言ってもいいでしょうが、彼自身は怪談だけではなく「笑い」(滑稽だけでなく嘲笑や微笑、ブラックユーモアも含めて)を武器に狂言作家の頂点に立った人物として描かれています。『東海道四谷怪談』の解説に始まり、彼の出自と「出世」の関係、修業時代、道化師としての南北、南北と怪談、南北と生世話、そして自分の死までも滑稽としたその心意気、そして同時代の南北という形で結ばれています。アイドルプロデューサーとしての南北も面白かったですし、「笑い」を武器とした南北についても詳しく説明されていますが、私個人の興味としては(おそらく多くの人と同じく)怪談作家としての南北で、「(南北の作品に出てくる)小平次や幸崎の亡霊は、これまでの近世演劇史の亡霊に新しい性格を加えていた。まず可憐さを振りすてて怨霊化した。(恐ろしさは薄く、哀れさがまさっていた)女形や若衆形の美の範囲内にとどまっていた幽霊を立役や老女形の醜にまで拡大して、復習の怨念の恐ろしさを強調した。次に私の情念によってのみ行動し、正義の徳目や天下国家の政治の問題に関心を払うことがなかった亡霊を公の場に引きだし、権力の帰趨に貢献させた。このような南北劇の亡霊たちの終着点に『東海道四谷怪談』のお岩や小仏小平がいる。」(64頁)という指摘は新鮮でした。 ただもう少し掘り下げて欲しかったのが、江戸後期という時代の中での彼の作風、もしくは文学史的特徴についての記述です。本の内容は南北個人に終始しており、「時代が一つの価値観や理念に統一されているときには、世間から容れられなかった作家」(81頁)「南北を時代を反映した作家としてとらえ、濡れ場と殺し場の独自性がたたえられる」(83頁)とするならば、レザノフやゴローウニンなどヨーロッパ人が来航し、林子平が『海国兵談』を著し、また間宮林蔵が樺太探検を行う、異国船打払令が発布されるなど対外関係の危機感が募る一方で松平定信が寛政の改革を行うなど時代の閉塞感ただよう時代を生きた鶴屋南北についてもう少し語って欲しかったと思います(南北の出世作『天竺徳兵衛韓噺』がヒットしたのも当時の外国への関心の高まりと無縁ではないような気がします)。とりもなおさず、山川出版社の「日本史リブレット・人シリーズ」は1,2時間で読める本なので、日本史が不得手な分時間を見つけて読んでいこうと思います。願わくば世界史リブレットでも同シリーズを刊行して欲しいものです。
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