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ラギッド・ガール 廃園の天使 2 ハヤカワ文庫JA
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ラギッド・ガール 廃園の天使 2 ハヤカワ文庫JA

飛浩隆【著】

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ラギッド・ガール 廃園の天使 2 ハヤカワ文庫JA

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 早川書房
発売年月日 2010/02/15
JAN 9784150309831

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商品レビュー

4.4

32件のお客様レビュー

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2024/09/20

読後、その本のことが頭から離れない…思考が止まらない。そう思える作品が良い本だと思います。この作品がまさにそうでした。 読むだけで痛い。心の奥底まで震える。 自分の深層心理に触れられた気がする。 圧倒的情報量に頭がクラクラした。 次々移り変わる場面…現実世界や仮想現実の区界。家...

読後、その本のことが頭から離れない…思考が止まらない。そう思える作品が良い本だと思います。この作品がまさにそうでした。 読むだけで痛い。心の奥底まで震える。 自分の深層心理に触れられた気がする。 圧倒的情報量に頭がクラクラした。 次々移り変わる場面…現実世界や仮想現実の区界。家にいながら色々な世界を旅することができる。遥か上の視点から旅をすることができる読者はゲストよりも贅沢かもしれない。 グラン・ヴァカンスと同じく、至る所に散りばめられた残虐性に、その倒錯的な美しさにやはり惹かれてしまう。残酷なのにも関わらず、何故こんなにも美しいのか。圧倒的な文章量なのにも関わらず、最初から最後までつまらないと思う言葉がない。好きだなと思う文章が沢山あって読むのが楽しくて仕方なかった。ここまで壮大な小説は他に読んだことがない。その設定が、舞台が、唯一無二で本当に好き。好きという言葉でしか表せないのがもどかしい。心から愛している。 きっとこの作品に、文章に恋をしている。 この残酷で美しく病める世界にいつまでも囚われていたい。

Posted by ブクログ

2024/02/17
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

凄まじかった、これも…。 廃園の天使シリーズⅡ作目。前作で登場した仮想リゾート〈数値海岸〉がどのようにして作られたか、〈大途絶〉がなぜ起こったか、他にもいくつかのキャラクター達の起源が明かされる反面、新たなキャラクターや謎、まだまだわからないことも多い。 上手く言葉に出来ないけど、人間が抱えていながら現実世界では抑制して生きている(対象は自他問わない)破壊衝動みたいなものが、似姿では抑制がはずれ顕著になる。もっとも純粋な悪意みたいなものになる。〈天使〉も〈鯨〉もジョゼに埋め込まれた〈歯の女〉も、もとは人間から抽出された要素が振るう猛威なんだと思うと人間てやっぱり怖いね。でも正直この卓抜した想像力で容赦なくAIの世界を蹂躙する作者が一番怖いみたいなところあるけど… 続きも楽しみです。 ⚫︎あらすじ 人間の情報的似姿を官能素空間に送りこむという画期的な技術によって開設された仮想リゾート〈数値海岸〉。その技術的/精神的基盤には、直観像的全身感覚をもつ一人の醜い女の存在があった──〈数値海岸〉の開発秘話たる表題作他『グラン・ヴァカンス』の数多の謎を明らかにする全五篇を収録。解説/巽孝之 (ハヤカワオンラインより引用)

Posted by ブクログ

2023/03/28

前作グラン・ヴァカンスは終盤まで全体像が見えてこない話の展開に何度も挫折しかけ、正直あまり面白いとは思えなかったのですが、ラギッド・ガールを読み、やっと「廃園の天使」という作品の詳細が見えてきて「あれ?グラン・ヴァカンスってもしかして面白かったのか??」という気持ちになりました。...

前作グラン・ヴァカンスは終盤まで全体像が見えてこない話の展開に何度も挫折しかけ、正直あまり面白いとは思えなかったのですが、ラギッド・ガールを読み、やっと「廃園の天使」という作品の詳細が見えてきて「あれ?グラン・ヴァカンスってもしかして面白かったのか??」という気持ちになりました。今は読み返したくて仕方がないです。 さて、本作ですがいずれの短編も単独で読み応えのある作品ばかりで、非常に面白い短編集でした。特に表題作からクローゼット、魔述師までの流れが素晴らしいですね。人間を仮想現実世界に送り込むまでの現実的な課題とその解決方法はリアリティに溢れており関心しましたし、そこから生じる課題(現実に及ぼす影響やAIの人格問題など)は、我々のいる現実世界が同じ場面に直面した際の議論に活かせるのではと感じるほどでした。20年以上前にこういった視点から問題を提起し、物語に落とし込んでいた飛先生は本当に素晴らしいSF作家ですね。 また、表題作のラギッド・ガールは美醜やジェンダーの観点から見たSF作品として素晴らしい完成度を誇っているので、単体でも多くの読者の手にとって欲しいですね。自分の環境や年齢などによって捉え方が変わるかもしれないと感じたので、また時間をおいて再読したいと思います。

Posted by ブクログ

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