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暴力は親に向かう すれ違う親と子への処方箋 新潮文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 新潮社 |
発売年月日 | 2010/01/28 |
JAN | 9784101375724 |
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暴力は親に向かう
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暴力は親に向かう―すれ違う親と子への処方箋 (新潮文庫) 文庫 – 2010/1/28 子供を大人に育てるには二人の親だけでは足りない 2018年11月27日記述 2010年2月1日発行(文庫本) 単行本としては2007年1月東洋経済新報社より発行。 二神能基氏による著作。 1943年、韓国大田市生まれ、早稲田大学政治経済学部卒。 松山市で学習塾、幼稚園経営のあと、35歳のときから世界各国を放浪し、各地の教育プロジェクトに参画。 1993年から、日本の若者をイタリア・トスカーナ地方の共同農園に預け、農作業を通じて元気を取り戻そうというプロジェクトを手がける。 その後、引きこもりや不登校、ニートの若者たちの再出発を支援するNPO法人「ニュースタート事務局」を設立。 「世の中をよくする仕事、生きることが楽しくなる働き方を創り出す」ために、世界88カ所に「雑居福祉村」を創り出すのが夢。 これまで早稲田大学講師、文科省、千葉県などの各種委員を歴任。 2007年4月には内閣官房から地域活性化分野で活躍する キーパーソン「地域活性化伝道師」の一人に選ばれた。 著書に『希望のニート~現場からのメッセージ』 『暴力は親に向かう』(共に東洋経済新報社刊)がある。 家庭内暴力、引きこもりの子供からの暴力に関して述べた本。 勝ち組教育、受験教育の負の側面を見た思いがする。 いわゆるマイルドヤンキーのような人たちでは無く 両親以外に暴力行為をすることは殆ど無いのだという。 また親も教育熱心で、いわゆる虐待、ネグレクトとは無縁。 しかしだからといって問題が無い訳ではないのだ。 ニートや引きこもりの問題には家庭内暴力の問題が潜んでいる。 問題は核家族化が進んで、家庭が閉じていること。 問題解決できないまま、ずるずる時間がたってしまう。 著者が主催するニュースタート事務局など外部機関の協力を得ること。 子育ては2人(父、母)だけでは不十分であると知ること。 友達親子には問題が起こった時の解決能力が無い 親は時に子供の壁となり指針を示すこと (無理強いするのは当然よくない。ただ最初にそれをきちんと伝えないことには何も始まらない) 家庭内暴力の前に家庭内冷戦がある 暴力が始まったから親子関係が壊れているのでは無く、 暴力が始まる前から壊れている。 いい学校、いい会社に向かって進む一本道だけの勝ち組教育が犯人。 勝ち組教育にこだわってしまうと、親が子供のありのままの姿を受け止めてあげられない 解決以前の5つの心構え 1現実逃避をしない 家族関係が悪化すると父親は家を建てたがる 家族の関係が悪いからといって、家を建てることに逃げてはいけません 2もう過去の話はしない 親も子も出来損ないから始める 3いたずらに悲観しない 暴力をふるっているうちがチャンス おとなしい引きこもりはもう人生を諦めてしまっているケースも 4特効薬は求めない-魔法のような解決策は存在しない 安易に特効薬を求めてしまうと、薬で解決しようとする病院か体罰で解決しようとする戸塚ヨットスクールのような団体しかなくなります。 5リスクのない解決策はないことを知る 100%の安全は無い どんなことにも失敗はつきものだ 失敗したら、またやり直せばいい そう開き直ることが出来たらどれほど楽になるだろうと思う親御さんはたくさんいます。 そんな親御さんはリスクを考えるあまり、現状を変えるチャンスまでを失っているのです。 家庭内暴力がはじまったら家族以外の第三者に助けを求める 失敗体験が大切 失敗そのものよりも、それを克服する体験が大切 子育てにマニュアルはない すべての子供が必ず立派な大人に育つようなマニュアルなどあるはずがありません。 家庭内暴力も100点の解決策でなくてもいいのです 50点、60点の解決でもいい 家族をひらくこと、家族を密室にしないこと 子供の前に立ちはだかる壁となって子供に指針を与える 十分な反抗期を子供に与える 子供を大人に育てるには二人の親だけでは足りない(宮川マリーサ)
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親が自分の子供を、あるいは子供が自分の親を手にかけて命を絶つ事件が10数年前から頻発するようになりました。 著者は親子が殺し合う状況が発生するのは特殊なケースではなく、ごく普通の家庭で起こり得る状況であると警鐘を鳴らしています。 著者がその主因と考えているのは「勝ち組教育」に傾倒...
親が自分の子供を、あるいは子供が自分の親を手にかけて命を絶つ事件が10数年前から頻発するようになりました。 著者は親子が殺し合う状況が発生するのは特殊なケースではなく、ごく普通の家庭で起こり得る状況であると警鐘を鳴らしています。 著者がその主因と考えているのは「勝ち組教育」に傾倒し過ぎることです。子供に「いい学校(より難易度の高い学校)、いい会社」という生き方しか提示できない親、その生き方にしか価値を見出せずに突き進む子供。一方で大部分の子供たちは最後まで勝ち続ける事が出来るわけではなく、一旦そのルートから外れた時に自分の生き方が分からなくなって親への暴力に至るケースが多いと著者は述べています。確かに校風や子供との相性などを考慮せず、ただやみくもにより難易度の高い学校への進学を目指すようなケースは問題だと思います。 著者は巻末で「子供は3歳までは王様で、7歳から12歳までは召使いで、15歳を過ぎたら自主性に任せる」という考え方を提示しています。3歳までは子供の自己肯定感を育むために全抱擁の姿勢で、それ以後はあくまでも親の愛情を根底として”しつけ”や自分の感情のコントロールの術、我慢や勉強の習慣を伝え、15歳を越えたら親が干渉し過ぎないようにする、という考え方です。 一般論としては非常に共感できます。難しいのは著者の言う”召使い期”にどの程度親が子供に干渉するかという事かと思います。何でも”子供の自主性に任せて”というのでは、親としての役割放棄になりますし、過剰に親の価値観を押し付けるのは、それこそ著者が危惧する状況となります。 各家族の状況や、子供の個性やら、そのあたりのさじ加減はやはりケースバイケースで、どの家庭にも当てはまる方法というのはなかなかないのが実情なのかなという気がしました。
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新潮社より今月緊急増刷復刊された。 帯分に、「子供に殺される前に子供を殺すまえにできることがあります」とあり、元農林水産事務次官の息子殺害事件が意識されている。 著書の二神能基氏は、NPO法人ニュースタート事務局の代表。NPO法人ニュースタート事務局は、引きこもっている子や家庭内暴力の子らを家庭の外へ連れ出し、寮で共同生活させたり、農業やIT産業、介護・保育などの仕事を体験させたりしている。 子供の暴力の裏側にある訴えに気づくこと。休戦の状態をつくりだすことから解決が始まることなどが説かれている。
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