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なにがケインズを復活させたのか? ポスト市場原理主義の経済学
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 日本経済新聞出版社 |
発売年月日 | 2010/01/20 |
JAN | 9784532354022 |
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なにがケインズを復活させたのか?
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“世界金融危機以降でケインズ経済学はどうあるべきか”これに関して解答を見つけるのは難しい。本書ではこの問題について、世界的なケインズ研究の泰斗からの解答が書かれている。 第一部の世界金融危機を扱った箇所では、類書がたくさんあるのでそれほど目新しい内容ではないが、第二部から話がお...
“世界金融危機以降でケインズ経済学はどうあるべきか”これに関して解答を見つけるのは難しい。本書ではこの問題について、世界的なケインズ研究の泰斗からの解答が書かれている。 第一部の世界金融危機を扱った箇所では、類書がたくさんあるのでそれほど目新しい内容ではないが、第二部から話がおもしろくなる。第三章では、ケインズの評伝がコンパクトにまとめらている。続く章では、ケインズが構築した経済学でもっとも重要な概念は「不確定性」であり、「不確定性」を経済学に持ち込んだ事で古典派経済学とケインズ経済学の分岐点となっているのがわかる。第六章と第七章を通してケインズが倫理面ではムーアに、政治学面ではバークに影響を受けているのがわかって勉強になった。 本書の最後の章では、ケインズから見た世界金融危機以降の対策が筆者によって書かれている。「不確実性」から経済全体を守るための金融の抑制、通貨を使う経済では内部から発生するショックが起こりやすい傾向があるので、裁量的な財政政策にくわえて、数少なくなったマクロ経済政策を拡充する必要性などが挙げられている。 筆者はポスト・ケインジアンに親和的な立場にある。ニュークラシカル、マネタリズムは批判の対象であり、これらの学派の概念を受け入れて変質したニューケインジアンにも批判的だ。始めてポスト・ケインズ経済学に触れるには悪くない内容だった。 本書はかなりケインズ護教の本であり、それはどうかと思う記述もある。例えば、 「現代でもとりわけ優れた頭脳をもつ人物が経済学を研究しただけであり、アインシュタイン、T・S・エリオットの同時代人として、当時の精神と文化を吸収し、その力を利用して、十八世紀以降進歩がなかった学問に革命をもたらしたのである。」(P.284) これはさすがに言い過ぎだろう。 本書は、人によって好みがわかれるかもしれない。飽くまでニューケインジアン的な立場を取る山形浩生が読むと、相当かったるく感じるだろう。Amazonの書評でみんなが大絶賛するほど良い本だとは思えなかった。悪い本ではないのだが… 7.5点 /10点
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