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球形の荒野(下) 長篇ミステリー傑作選 文春文庫
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 文藝春秋 |
| 発売年月日 | 2010/01/07 |
| JAN | 9784167697297 |
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球形の荒野(下)
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商品レビュー
4.4
13件のお客様レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
読後の余韻がすごい。日本の敗戦をいち早く悟り、これ以上祖国に被害の及ばぬよう敗戦のための工作に動いた野上外交官と、日本の勝利を最後まで信じ、頑なに敗戦に応じなかった伊東中佐。正しいのはどちらだったのだろうとずっと考えている。そもそも「正しい」というのは結果的に決まるものであって、特に戦争において絶対的な善悪はないのだろうな、などと考えた。どちらの判断も絶対的に正しいものではないし、「悪」と決めつけて断罪してしまえるほど簡単なものではないと思う。 最後の、久美子と野上外交官が父娘の関係を隠して邂逅する場面、松本清張作品の中でも一番泣けるシーンだと個人的に感じた。最後の場面は久美子の目線で進んでいくのがまたいいと思う。野上氏を「父」とは知らずに、でもどこか懐かしさを感じる人物として捉えている。大団円にしたいのならきっとここで父娘の感動の再会を描いていたのだろう。けれど、「父」だと名乗らないまま終わってしまうからこそ、よりこの関係性が美しく切なく感じる。年末にとてもいい本を読めた。
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『球形の荒野』 2023年5月14日読了 これもよかった。 第二次世界大戦の自国スパイという大きな題材にも関わらず、 その焦点は常に家族にある。 奈良・京都の古都の匂いも本作に趣を与えていた。 スケールの大きな問題をあえて身近な疑惑と取り合わせることで、 感情移入でき彼らのもどかしさを共有することができた。 最後、「カラスの子」を口ずさむシーンはうるっと来るものがあった。 もう二度と会えないだろう子との再会の喜びと淋しさ。 自らの本性を明かすことができないもどかしさ。 子は子で勘付くところもあるが、それが一体なぜなのかはわからない。その悲しみ。 様々な事件が起こりハラハラさせられたからこそ、 ラストの穏やかなシーンが心に残る。
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「野上さんの行動は、旧い日本精神では解釈できない。こりゃア後世の批評に俟つほかはないね」滝の台詞から。 正義と正義がぶつかり合い、人間が犠牲になるのが戦争だなと次ぐ付く想った。 画家の死因がぼやっとしてるけど、そこは松本清張大作家がよくやっちゃうミスとして、許そ。(笑)
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