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遥かなる日本人 同時代ライブラリー259
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 岩波書店 |
発売年月日 | 1996/03/18 |
JAN | 9784002602592 |
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遥かなる日本人
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(*01) 戦後日本あるいは現代日本の日本人と日本国が固まってきたのはいつだろう。この設問に1960年代後半と当面答えておくが、この日本が固まるまでの間に日本人あるいは非日本人がどのようであったか、今村昌平はしたたかに見つめるだけでなく、噛み砕き、吐き出してきたと言える。戦後まも...
(*01) 戦後日本あるいは現代日本の日本人と日本国が固まってきたのはいつだろう。この設問に1960年代後半と当面答えておくが、この日本が固まるまでの間に日本人あるいは非日本人がどのようであったか、今村昌平はしたたかに見つめるだけでなく、噛み砕き、吐き出してきたと言える。戦後まもなくの闇市での振る舞い、映画人としての自覚と実践、からゆきさんや未帰還兵に密着(*02)しようと、ちょっと前に日本未然(*03)たりえた東南アジアをぶらつき、塊が見えてきた日本に映画をどう吐き出し、そのような映画群(軍?)を学校という制度を擬装し訓練する様が、今村みずからの言葉で描かれている。 (*02) インタビューのくだりには、書き起こしに一次的な改作のみを加えた様な生の質感が露わになっており、今村の映画作家との関連において、注目すべき文体とも言える。 (*03) 近代日本の中にも「遥かなる日本人」が見られ、敗戦後の海外にその日本人未然の影を求めた今村の目利きは優れたていたと評価できる。アクシデンタルにかき混ぜる事、近代日本を疑い、現代日本がその延長に固まるりつつある情況に抗した彼の姿も、確かに日本人未然であった。
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「神々の深き欲望」では監督のあまりの執念深さ、泥臭さに<こんな監督に付き合っていたら殺される>と思い、ロケ現場から逃げ出し、連れ戻されを何度も繰り返したのは大ベテランの嵐寛寿郎であった。その執念深さ、泥臭さの実態をあますところなく伝えてくれるのが本書である。 かつては間違いな...
「神々の深き欲望」では監督のあまりの執念深さ、泥臭さに<こんな監督に付き合っていたら殺される>と思い、ロケ現場から逃げ出し、連れ戻されを何度も繰り返したのは大ベテランの嵐寛寿郎であった。その執念深さ、泥臭さの実態をあますところなく伝えてくれるのが本書である。 かつては間違いなく、日本の映画も執念の産物といえる時代があった。
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