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新訳 ドン・キホーテ 前篇
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 岩波書店 |
発売年月日 | 1999/06/22 |
JAN | 9784000241106 |
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新訳 ドン・キホーテ 前篇
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「騎士道物語を読みすぎて精神に異常を来たした主人公」は現代なら「ラノベを読みすぎて現実と虚構の区別がつかなくなった中学二年生」といったところだろうか。しかしドン・キホーテは分別あるはずの初老の男性・・・。痛い。痛すぎる。 最初は一話完結のバトル?というか騒動だった流れが、恋に破...
「騎士道物語を読みすぎて精神に異常を来たした主人公」は現代なら「ラノベを読みすぎて現実と虚構の区別がつかなくなった中学二年生」といったところだろうか。しかしドン・キホーテは分別あるはずの初老の男性・・・。痛い。痛すぎる。 最初は一話完結のバトル?というか騒動だった流れが、恋に破れた若者の葬列あたりから、二組の夫婦と恋人、捕虜とモーロ人の一行、その弟と娘と恋人、伝説の兜(笑)を奪われた床屋、等々それまでの登場人物が宿屋に集合して辻褄を合わせる超展開は、「そんなわけないだろう」と思いつつもぐいぐい引き込まれてしまう。 宿屋の主人が小休止に「こんな本もあるんですよ」と朗読する「愚か者の物語」ですらちょっとした短編小説並みの凝りようで、いったいどこまで詰め込むんだセルバンテス。 合わせ鏡のように何層にも折り重なった物語は、ドン・キホーテを何とかして送還しようと、彼の夢想に話を合わせる司祭たちと、空気を読まないサンチョパンサを対比させることで「狂気に合わせる正気」と、いつの間にかその芝居を支持している自分に気づかせられている。 セルバンテスの「自分で自分を笑うしかない」人生がこの作品を最高のメタ小説としているのだろう。 中盤ドン・キホーテが語る「騎士道物語の展開としては・・・」で始まるテンプレの紹介や、終盤、司祭が語る「正統な作法に沿った芸術か、大衆向けの俗悪先品か」の議論、さらに「真の悪は消費者でも製作者でもなく『大衆は作品の良否などわかるはずがない』のだから、自分たちがこの程度でいいだろうと思うものを買い付けるプロモーター」という洞察はそのまま現代に通用する上、「駄作を淘汰するための必要な検閲」の提案など、評論として読んでも面白い。 後編も楽しみ。
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