メディアリテラシー・ワークショップ 情報社会を学ぶ・遊ぶ・表現する

水越伸, 東京大学情報学環メルプロジェクト【編】

• 販売会社／発売会社: 東京大学出版会
• 発売年月日: 2009/11/30
• JAN: 9784130530163

商品レビュー

2013/06/06

メディアリテラシーを身につける。

メディアリテラシーをざっくりと表現してしまえば、
この世の中にあふれている様々なメディアの特性を理解し、
批判的に情報を受け取り、
メディアを使いこなせるといったことだろう。

メディアには、作り手がいて、少なからず意図が入り込んでいるし、
メディアの特性によっても表現方法が異なっていたりする。

受け手の私たちが、作り手がいるということを理解することは大切である。

本書で紹介されているのは、メディアリテラシーを身につけるのに役立つと思われる実践やワークショップの数々である。

自分たちでニュースを作ってみたり、メディアの特徴を話しあってみたり、楽しみながら学べるように工夫されているものばかりである。

しかし、まだまだ足りないと思う。
メディアリテラシーがある程度ある人たちは、楽しみながら再確認できる部分が多いかと思うが、
メディアリテラシーとはそもそも何かあまり気にしないような層や子どもたちにアプローチできるような実践も求められると思う。

大学中心の実践のみにとどまらず、地域やNPOなどを通じてもっと広まったらいいと思うし、
ここにあるワークショップもたたき台にしてもっとよりよいものになっていったらいい。

“このように、私たちは知らず知らずのうちにメディアの使い分けをしているが、実際にはメディアの種類によって、伝える情報の内容や表現、私たちの情報の受け取り方や信用の仕方などにどのような違いがあるのだろうか。それらについて、いろいろなメディアの比較を通じてメディアの特性について体験的に学ぼうとデザインされたのが「メディアくらべ」ワークショップである。”