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十四歳の遠距離恋愛
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十四歳の遠距離恋愛

嶽本野ばら【著】

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十四歳の遠距離恋愛

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 集英社
発売年月日 2009/11/26
JAN 9784087713299

十四歳の遠距離恋愛

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商品レビュー

3.7

33件のお客様レビュー

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2024/07/17
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※このレビューにはネタバレを含みます

「恋愛」がタイトルにある本はいつも手に取らないけど、『下妻物語』が大好きなので読んでみた作品。 本当に2人の関係性が愛おしくてたまらない作品でした。 14歳の時の恋愛なんて小さい時の思い出として一蹴できてしまうものかもしれないし、実際2人は結ばれないけど、ただただ2人の純愛すぎる関係に泣きそうになったし終わり方が最高だった。 青春小説に弱すぎるから、お金が無いのに必死になって会いに行こうとするシーンはほんとに切なくて…でも度々ある仲葦さんとお姉ちゃんのやりとりには笑えて、読んでて楽しかった。 また野ばらさんの作品読もうと思います。

Posted by ブクログ

2023/04/23

藤森君も、主人公の仲葦も方向性の違いはあれどとにかく自分に誠実。 ただ、その嘘のつけなさは歳を重ねれば重ねるほど「恥ずかしい」と嗤われてしまう。ちょうど思春期に折り合いをつけて大体の人は右ならえで流されていく。必死に2人が恋愛をしてもがく姿は、なにか大きな流れに抗うようでカッコよ...

藤森君も、主人公の仲葦も方向性の違いはあれどとにかく自分に誠実。 ただ、その嘘のつけなさは歳を重ねれば重ねるほど「恥ずかしい」と嗤われてしまう。ちょうど思春期に折り合いをつけて大体の人は右ならえで流されていく。必死に2人が恋愛をしてもがく姿は、なにか大きな流れに抗うようでカッコよく切ないです。 コテコテ過ぎる名古屋弁の藤森君が可愛くて読んでて笑ってしまいます。愛知県民としては馴染み深いことが沢山出てきて大好きな作品です。

Posted by ブクログ

2022/09/28

私に「ロリータ」と「我を貫くこと」を与えてくれたのが嶽本野ばらさん。『世界の終わりという名の雑貨店』を読んだ時の衝撃からちまちまと、それでも必ず全作品を読もうと決めている作家さんです。 で、野ばらさんの様々なタイプの作品を読んでいくと、「好きなタイプ」の話にもちろんぶち当たります...

私に「ロリータ」と「我を貫くこと」を与えてくれたのが嶽本野ばらさん。『世界の終わりという名の雑貨店』を読んだ時の衝撃からちまちまと、それでも必ず全作品を読もうと決めている作家さんです。 で、野ばらさんの様々なタイプの作品を読んでいくと、「好きなタイプ」の話にもちろんぶち当たります。まさしく本作がその系統だったのでした。(個人的には同系統の他の作品として『ミシン』『エミリー』『ハネ』などの作品が今ぱっと思い浮かびましたが、これらの作品には我を貫く女の子たちがもれなく登場するんですよね。自分を無力を責めたりしながらも、自分自身を信じて突き進む、「ちょっととやりすぎ?」かと思うところまで行く。でも進む。そこに絡んでくるのがロリータでありバンドであり…それらを全力で追いかけていく、その段階でもう楽しいのですが、『エミリー』や『ハネ』など、ラストは意外と切なかったりするのでますます良いのです。) … 本作の話に戻ります…。本作はまず14歳の恋愛、つまり中学二年生の恋愛の話です。この段階でぴゅあぴゅあ感が滲み出てますけれども、とにかく初々しくて拙くて全力で……野ばらさんのエッセンスがこれでもかと抽出されております。 仲葦ちゃんはロリータファッションに全力で、しかし情報が少なかったりお金がなかったり迫害されたりして、何も出来ない自分を嫌ったりします。が、それでもネット掲示板で情報集めをしたりお金の使い道を考えたりして自分を磨いていく展開、これが一途で健気でもう好きです。かっこいいなぁとため息が出てしまいます。 そして藤森くんです。彼がまたかっこいいなぁ。彼もまためちゃめちゃでマヌケな人でありながら、どこまでも真っ直ぐで意思があって、彼のさらっと言った言葉に何度驚かされたことか…! … あの時はなんでああだったんだろうなぁって、私もよく考えます。確かに2人の恋愛は所詮中学二年生の恋愛だったかもしれないし、その当時は全力でも振り返れば笑い種になってしまうことは往々にしてあることでしょう。私だってそうです。でも、それを懐かしいで済ませてはいけない気がする。後ろめたいからというわけではない。その頃に大切なものを得たと思っているからこそ、懐かしんで過去のものにはせず、両手に握っていたい。本作では時代の変遷と恋愛の変遷とが対照的に書かれていたことも印象深いですが、仲葦ちゃんが藤森くんを忘れられない存在だと思っているように、かつての「ロリータ」という歴史と、それによって培うことのできた「意志の強さ」も忘れられない、忘れてはならない。このあたりにも野ばらさんの哲学のようなものが垣間見られますね。歳をとっても、好きな物は好きでい続ける。我を貫く。自分が生み出した結晶は思ったよりも綺麗なのかもしれない。そんなことを思い出させてくれるような作品でした。 … 最後にどうしても引用しておきたい部分を。ラストの文章の熱量はやはりどの作品をとっても素晴らしいです。 「知っている。世の中が中学生だからといって大目にみてくれないことなんて、充分に知っている。中学生だからといって金券ショップで二〇〇〇円の青春18きっぷを一五五○円にしては貰えない。小学生なら子供料金、半額でJRに乗車できるのに中学生になったら大人料金を取られる。だけ十八歳になっていないという理由で、コメ兵では買い取りを断られる。何なの、中学生って⋯⋯。十四歳って⋯⋯。世の中の規則ばかりじゃない。家での規則も高校生にならないと、お年玉も自分名義の郵便貯金も自由に使ってはならないと決められている。中学生は恋愛をしてはいけないのですか? 一番大切な人が絶望の果てでしゃがみこんでいる時、傍にいてあげようとしてはいけないのですか? まだ子供だから、遠距離恋愛は赦されないのですが? なら、中学生の下着や制服を売ったりしないで下さい。自らの意思で何をする権限もない、自由などない──とするならいっそ監禁しておいて下さい。人を好きになぞならぬよう、誰にも出逢えないようにしておいて下さい。」(p198~199)

Posted by ブクログ

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