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ぼくの脳を返して ロボトミー手術に翻弄されたある少年の物語
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ぼくの脳を返して ロボトミー手術に翻弄されたある少年の物語

ハワードダリー, チャールズフレミング【著】, 平林祥【訳】, 苫米地英人【解説】

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ぼくの脳を返して ロボトミー手術に翻弄されたある少年の物語

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 WAVE出版
発売年月日 2009/11/30
JAN 9784872904444

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2019/10/15

当事者じゃない後世の人間から見たら、鬼畜の所業としか思えない行為から、奇跡的な生還を果たした著者による自伝。許せない気持ちから報復へと向かってもおかしくなさそうなところを、作者はなぜの問いかけをひたすら続ける。それが出来る時点で、まともじゃないどころか、人並み以上に優れた感性の持...

当事者じゃない後世の人間から見たら、鬼畜の所業としか思えない行為から、奇跡的な生還を果たした著者による自伝。許せない気持ちから報復へと向かってもおかしくなさそうなところを、作者はなぜの問いかけをひたすら続ける。それが出来る時点で、まともじゃないどころか、人並み以上に優れた感性の持ち主ということが伺いしれようというもの。父からも義母からも、結局直接的な愛情表現を聞くことは叶わなかったけど、そこに至る過程で触れた言葉などによって、自分なりに気持ちを整理することが出来たのかな。

Posted by ブクログ

2017/08/23

暗殺されたジョン・F・ケネディ大統領の妹ローズマリー・ケネディは、 23歳の 時にロボトミー手術を受けた。大人しく、口数も少なかった ローズマリーは 成長するにつれ荒れた性格となり、一家の名声を 妨げる要因になると 恐れた父によって決断された手術だった。 前頭葉を脳の他の部分...

暗殺されたジョン・F・ケネディ大統領の妹ローズマリー・ケネディは、 23歳の 時にロボトミー手術を受けた。大人しく、口数も少なかった ローズマリーは 成長するにつれ荒れた性格となり、一家の名声を 妨げる要因になると 恐れた父によって決断された手術だった。 前頭葉を脳の他の部分から切断するロボトミー手術は、統合失調症や うつ 病に効果があると信じられた。この手術の結果、ローズマリーの 人格は破壊され、術後の一生を障碍者施設で送ることになった。 ここにひとりのロボトミー手術経験者がいる。本書の著者、ハワード・ タリー は12歳の時にロボトミー手術を受けた。ハワードに精神的な問題 があったのではない。どこにでもいる、少しやんちゃな少年だった。 しかし、弟出産後に実母を癌で亡くした後、父の再婚相手で義母となった 女性はハワードだけに辛く当たる。子供の頃のハワードに対して行われた のはほとんど児童虐待といってもいい仕打ちだった。 その義母がハワードを自分の生活から排除する為に辿り着いたのが ウォルター・フリーマン博士の診療室だった。アメリカ初のロボトミー手術 を成功させ、 ローズマリー・ケネディの手術をも担当した。 義母の一方的な言い分からフリーマンが導き出したのは、ハワードは4歳 で 統合失調症を発症し、ロボトミー手術によって現在の状況は改善でき ると いうものだった。 ぞっとする。眼窩から器具を差し込み前頭葉を切断する。12歳の子供に 何故、 そんな処置が必要とされたのか。否、そもそもハワードには精神 的な問題は ないと診断した別の医師もいたのだ。 問題があるとすればハワードを溺愛した実母が亡くなり、父も義母も ハワード が必要とする愛情を注がなかったことじゃなかったのか。愛情に 飢えた子供が 注意を惹きたくて少々問題行動を起こしただけだったのだ。 その後のハワードの生活は手術を受けたことによって翻弄される。医療 施設 や少年院、更生施設への入退院を繰り返し、40歳を過ぎてやっと 人並みの 生活を築けるようになる。 そうして手術から40年が経って、何故自分はロボトミー手術を受けさせら れる ようになったのかという疑問に向き合うようになる。 生存率7割5分。でも、その生存者でも回復出来た患者はほぼいないと 言われ るロボトミー手術。ローズマリー・ケネディのように人格を破壊さ れたり、植物 人間になったりする患者が多かったそうだ。 ハワードはロボトミー手術経験者のなかでも稀有な例なのだろう。 12歳で手術 を受けたことが幸いした。成長期のハワードの脳は、失われ た機能を他の部分 が補う働きをしたのだから。 もし、ロボトミー手術を受けなかったのならハワードも平穏な人生を歩んで 本書 を書くこともなかっただろう。 1本のアイスピックと10分の手術時間が40年もの歳月を奪ったんだ。 精神的な問題を抱えていたのは義母の方だったのに。

Posted by ブクログ

2010/06/01

不幸の連鎖って恐ろしいなぁと思った。 どん底でも這い上がっていける。人間のたくましさも感じた。 今子供を持っている人は、ぎゅっと抱きしめて愛してる。と何度も伝えてほしいと思った。 医療とは患者側の私たちには、うなずくしかない場面が多々あるが、自分のおかれている状況はやはり、調べて...

不幸の連鎖って恐ろしいなぁと思った。 どん底でも這い上がっていける。人間のたくましさも感じた。 今子供を持っている人は、ぎゅっと抱きしめて愛してる。と何度も伝えてほしいと思った。 医療とは患者側の私たちには、うなずくしかない場面が多々あるが、自分のおかれている状況はやはり、調べてみることが大事だと思う。 脳に損傷があってもここまでわかりやすい文章がつづられていることが驚きでした。

Posted by ブクログ

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